継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

日経コンピュータ 2022年9月29日号 〜産業を変えるすごいAI図鑑〜

表紙は、「産業を変えるすごいAI図鑑」です。

最新のAIに関する情報が多くが紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 自己注意機構のインパク

データのどこに注意(着目)すべきかを、データの種類や内容に応じて変化させる仕組みである「自己注意機構」により、データをモデル化する際に重要な情報が失われにくくなったため、従来のAIアーキテクチャーに比べて機械学習モデルの表現力が向上したようです。

 

印象に残ったテーマ② アンサンブル深層強化学習

AIが考慮すべき条件が多すぎる時に起きるフレーム問題を緩和する手法として、アンサンブル学習が紹介されていました。
アンサンブル学習では、教師データを分割してそれぞれについてモデルをつくり、各モデルによる推論の結果が異なった場合は、推論結果を多数決で決めるという、人間の意思決定プロセスを模擬した手法です。

 

印象に残ったテーマ③ りそなホールディングスのローコード開発

りそなホールディングスがローコード開発ツール「GeneXus」を用いて営業店システムを刷新したという記事が紹介されていました。
GeneXusではテーブル項目や画面表示といった設計情報を入力することで、Javaなどのソースコードやテーブル定義を自動生成します。
りそなHDでは、GeneXus開発の経験不足を補うための体制構築にも力をいれて、無事にプロジェクトを完遂できたようです。

 

まとめ

AIが人間の能力を超える日が確実に来るという印象を受ける記事でした。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2022年9月15日号 〜改新、システム子会社〜

表紙は、「改新、システム子会社 カギは「エンジニアファースト」」です。

今回は、大企業のアルゴリズムクラウド利用に関する先進的な取り組みや、システム部門の置き方に関する記事が紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① システム子会社を呼び戻す

システム子会社を本体会社に吸収合併し、本体のIT部隊を増強する動きが増えているという記事が紹介されていました。
その一方、エンジニアの給与体系等を本体企業とは独立して設定する場合には、別会社社員としてエンジニアを採用し、仕事は本体のIT部門人員と同じ扱いで働いてもらうケースも増えているようです。
意外だったのが、昨今増えているDX推進のために、本体とは全く異なるルールを適用する出島として別会社を設立するケースは、あまり推奨されていないという点でした。
本体企業のデジタルに関する知見を高めるためにも、こういった出島会社は短期的な会社として設立し、軌道に乗ったら本体会社に吸収する戦略が有効なようです。

 

印象に残ったテーマ② トヨタアルゴリズム活用

トヨタAtCoderと提携し、アルゴリズムに力を入れるという記事が紹介されていた。
扱うデータ量が増え、複雑化している現代のビジネスにおいて、アルゴリズムによりどれだけ色々な問題が短時間で解けるようになるのか期待されます。
トヨタには日本一の企業であり、解くべき問題の宝庫でしょうから、この取り組みがうまくいくのか期待です。

 

印象に残ったテーマ③ JPXが子会社を通じAWSと連携

JPXがAWSにサービスの改善要望を伝え、利用範囲の拡大を検討するという記事が紹介されていました。
JPXほどの影響力の大きい企業がAWSにどのような改善要望を出し、クラウドサービスを利用したシステムの安定性を高めていくのか期待されます。
この取り組みがうまくいけば、他の会社でもクラウド利用に躊躇わずに進められるようになるでしょうから、是非うまく行って欲しいものです。

 

まとめ

単にDXをもてはやしていた時代は終わり、より具体的な取り組みを競う時代に入ってきたという印象を受けました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2022年9月1日号 〜新しい枠組みで新たな戦い〜

表紙は、「新しい枠組みで新たな戦い 第27回顧客満足度調査」です。

顧客満足度調査や、東証のシステム刷新構想が紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 顧客満足度調査

第27回顧客満足度調査の結果が紹介されていました。
その中で、クラウド共通サービスの評価に関して、AWSが、IaaSはグーグルに次ぐ2位、PaaSは1位と異なる点が印象的でした。
グラウドサービスの利用用途を意識して、サービスの選定を行う必要性を感じました。

 

印象に残ったテーマ② 東証システムのレジリエンス向上施策

東証の次期システムの構想が紹介されていました。
2020年10月1日の終日売買停止を受け、障害が発生した時の回復力を高めるために、レジリエンスを最重要課題として刷新に取り組むようです。
その一つの施策として、SRE(サイト・リライアビリティー・エンジニアリング)を実践するツールにより、システム運用に関わる各種プロセスを自動化し、継続的に改善できるようにするようです。

 

印象に残ったテーマ③ デジタル証券市場の創設

従来の証券取引の他に、社債型のセキュリティトークンを発行し、ブロックチェーン技術を活用して管理することにも挑戦するようです。

 

まとめ

安定的にシステム稼働させて当たり前と思われている東証の辛さが分かる記事でした。

他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2022年8月18日号 〜スタートアップ後進国ニッポン〜

表紙は、「スタートアップ後進国ニッポン 産官学で出遅れ挽回へ」です。

政府が進めようとしているスタートアップ振興やセキュリティ関連の記事が紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 東大の起業家育成

東京大学が開催している100 Programが印象的でした。
このプログラムでは、長期休みの7週間の間に一人100時間の開発に取り組み、参加者全体で100個のアイデアを出し、発表を行うようです。
こうしたプログラムやAI分野をはじめ起業家を多数輩出してきた松尾豊教授の研究室等、起業家育成の充実した環境が東京大学には整っているようです。

 

印象に残ったテーマ② 農林水産省クラウド

霞ヶ関の中でクラウド利用が先行している農林水産省の取り組みが紹介されていました。
農林水産省ではAWSとAzureを利用できるMAFFクラウドを提供しているようです。
農林水産省は小規模システムが多いという特徴を踏まえて、大規模データ分析に強みを持つGCPではなくAWSとAzureを先行して使えるようにしている点が印象的でした。

 

印象に残ったテーマ③ AI倫理

EU AI規制案が紹介されていました。
EU AI規制案では「禁止されるAIシステム」、「ハイリスクAIシステム」、「透明性義務を伴うAIシステム」、「最小限リスクのAIシステム」の4つの区分に分類し、区分毎のルールを示すようです。
EUでビジネスを展開する企業は注意が必要です。

 

まとめ

社会課題を解決するモチベーションを持った起業家が増えると良いと思いました。

他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2022年8月4日号 〜マイクロサービス活用成功の秘訣〜

表紙は、「マイクロサービス活用成功の秘訣 先行企業に見る設計の「現実解」」です。

様々な企業におけるマイクロサービスの活用事例が照会されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① マイクロサービスの真髄は疎結合にある

1つのサービスを変更する際に他のサービスへの影響を最小限に抑える設計により、サービス単位で開発や変更、運用を考えられるようにするためには、徹底的に疎結合化することが重要と紹介されていました。
修正時に多くの調整が生じないように、保守性が向上する範囲内で疎結合化することが重要なようです。

 

印象に残ったテーマ② マイクロサービスの課題

マイクロサービスの注意点が紹介されていました。

  • 細分化で結合テストに手間がかかるため、テストの自動化や業務観点での検証ができるようにしておく必要がある。
  • ノード数の増加で運用監視が煩雑になるため、分散トレーシングのようなツールで組織としてシステム全体の運用管理機能を強化する必要がある。
  • 疎結合にしてもサービス同士の調整が発生する場合があるので、サービスに跨った変更調査やチーム間の調整について手順化しておく必要がある。

 

印象に残ったテーマ③ 日本のサイバーセキュリティの課題

病院におけるランサムウェア被害の事例を元に、日本のサイバーセキュリティの課題が述べられていました。

  • 運用フェーズのセキュリティ契約が曖昧
  • 稼働中のシステムへのアップデートに消極的
  • 閉域網だから安心と信じている

 

まとめ

マイクロサービス化に取り組む際に、ベストプラクティスを確認する必要性を改めて感じました。

他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2022年7月21日号 〜ビックカメラの「DX宣言」〜

表紙は、「ビックカメラの「DX宣言」 IT人材3倍増、システム内製に挑む」です。

ビックカメラのDX推進における具体的な取り組みが紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① FIDO採用でログイン失敗撲滅

ウエディングパークがクラウドへのパスワード入力をやめ、FIDO(ファスト・アイデンティティー・オンライン)による多要素認証を利用することとしたという記事が紹介されていました。
FIDOは端末側で認証を完結させ、ログイン対象のクラウド側には認証の結果だけを伝える仕組みで、認証情報がネットワークを流れないため、パスワードよりも安全、かつ、入力が省けて利便性も高い仕組みです。
この仕組みを利用したことで、パスワードの入力ミスによるログインエラーが0件になったようです。

 

印象に残ったテーマ② GitHub Copilotが正式サービス開始

プログラマーが書きたいコードをAIが提案するサービスGitHub Copilotが正式に開始したという記事が紹介されていました。
プログラマーがコメントやコードを入力すると、そのプログラムの文脈やコーディング規約に沿ったコードの候補を提案してくれるようです。
まだ精度は実用に足るレベルではないかもしれませんが、夢のあるサービスだと感じました。

 

印象に残ったテーマ③ ビックカメラの王道DX

多くの企業が取り組んでいるDXに関して、ビックカメラの事例が紹介されていました。
システム内製化、クラウドサービスを全面採用、SoEを中心に内製化し、SoRはITベンダーの力も借りるといった王道のDXの推進パターンだと感じました。

 

まとめ

DX推進の王道パターンがだいぶ固まってきた印象を受けました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2022年7月7日号 〜円急落の衝撃 増大するITコストをどう抑えるか〜

表紙は、「円急落の衝撃 増大するITコストをどう抑えるか」です。

経済安全保障推進法や円安の影響により、オフショア先の見直しが進んでいるという記事が紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① SaaS限定の簡易版クラウドリスト

セキュリティーリスクの低い内部業務や情報処理に使うSaaSを対象とした、政府調達クラウドサービスの安全性評価制度「ISMAP-LIU」が新たに始まる予定という記事が紹介されていました。
これにより、外部監査の業務量をISMAPの約5分の1に縮小できるようです。
今後デジタル庁などが対象業務の一覧を取りまとめて例示するようです。

 

印象に残ったテーマ② 金融に脱・中国オフショアの動き

2022年5月11日に経済安全保障推進法が整理したことを受けて、金融機関のシステム関連や個人情報を扱う業務について、中国から撤退や日本国内への移管を検討する動きが広がっているという記事が紹介されていました。
中国と日本のSE単価があまり変わらなくなっていることや、地政学的なリスクもあり、日本に開発を戻す動機は十分にありますが、日本国内のIT人材が不足しているという課題があるようです。

 

印象に残ったテーマ③ 円安によるオフショア利用状況の変化

円安の影響で、北京、上海、南アフリカのSE賃金が日本よりも高くなったという記事が紹介されていました。
モンスターラボHDでは、日本向けの主力の開発をベトナムに移行したようです。
中国は高速モバイル通信やゲームのリアルタイム通信など、強みとする先進技術に特化した利用としているようです。
また、オフショアを選ぶ際は、日本語や日本の業務に対する理解力を考慮する必要があるという点が印象的でした。
この点について、中国やベトナムが最も適合性が高く、インドや東欧は英語圏からの発注に強いという棲み分けがされているようです。

 

まとめ

数年後にはオフショアの委託先が大きく変わりそうな印象を受けました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。