継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

日経コンピュータ 2021年10月28日号 〜デジタル庁 その理想と課題〜

表紙は、「デジタル庁 その理想と課題」です。

デジタル庁の人事のいきさつや、役割等が幅広く紹介されていました。
また、企業のデジタル化に向けた取り組みとして、ANAJR東日本の事例が紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 自治体システムの標準化

自治体の基幹業務システムについて、ガバメントクラウド上に構築されたアプリケーションから自治体ごとに必要なものを選択・調達することで、効率化を図るという記事が紹介されていました。
対象は、住民基本台帳国民健康保険など17業務です。

今後、デジタル庁は2022年夏をめどにデータ要件や連携要件などについて標準仕様を決定する計画です。

この取り組みにより、各自治体における独自のカスタマイズは行えなくなりますが、調達コストを抑えられるというメリットがあります。

一方、ITベンダーに取っては、これまでの自治体ごとの独自カスタマイズ開発により儲けてきた構造が採れなくなるため、売り上げが減ってしまう可能性があります。
今後、各ITベンダーが如何にして、この構造変化に対応していくのか見ものです。

 

印象に残ったテーマ② CX基盤の活用

ANAにおけるCX(カスタマーエクスペリエンス)基盤を活用したシステム構成が紹介されていました。
このCX基盤では、複数のシステムに蓄積したデータを仮想的に集約し、横串を刺したり、新しい切り口でデータを分析できるようになっています。
これにより、飛行機の遅延情報と顧客の情報を組み合わせて、早期に遅延情報を顧客に通知できる等、別々にデータを管理していては不可能だったサービスが提供できるようになっています。
今後のさらなる便利なサービスの登場が期待されます。

 

印象に残ったテーマ③ JR東日本のローコード開発

JR東日本が数万人規模の職域接種システムを2週間で構築したという記事が紹介されていました。
ローコード開発ツールには、ポルトガルのアウトシステムズが提供する「OutSystems Platform」を採用したようです。
また、ローコード開発の導入で開発の作業量は圧縮できるが、テストの作業量は減らしにくいという点についても、社内人材にテスト工程に協力してもらうことで効率的に行うことができたようです。
こうした、ローコード開発だけで効率化できる部分と、人力が必要な部分をしっかりと理解して、構築できた点が素晴らしいと思います。

 

まとめ

ローコード開発ツールを活用し、少人数で短期間で開発しきる事例が増えていることがわかりました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。