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【書評】川勝宣昭「日本電産永守重信社長からのファクス42枚」 〜魂を震わせる名言を紹介〜

本書には、現代を代表する名経営者「日本電産永守社長」が発した42個の名言を収録されています。

「仕事に対するモチベーションを上げたい!」と感じている人の琴線に触れる名言が盛り沢山です。

経営者だけでなく、あらゆる層のリーダーにおすすめの本です。 

 

本の紹介 

日本電産永守重信社長からのファクス42枚

日本電産永守重信社長からのファクス42枚

  • 作者:川勝 宣昭
  • 発売日: 2016/11/29
  • メディア: 単行本
 

著者「川勝宣昭」氏は、早稲田大学卒業後、日産自動車で幅広いキャリアを積んだ後、日本電産に入社し、赤字企業の再建を担当された方です。
本書では、永守社長から著者宛に送られてきたFAXの中から、選りすぐりの42枚を紹介してます。

印象的なポイント① 経営者には逃げない姿勢が重要

「逃げたらどうなる?社員はどうなる?俺は絶対逃げるわけにはいかない、立ち向かうしかないのだ」と、自分自身い聞かせたものでした。
(中略)永守社長は人間のどこを見ているのでしょうか。
その人間が困難をどういう形で解決しようとしているのか、それを見ているのです。言い換えれば、その困難をリーダー自身が背負っているかどうかを見ています。

このことは、経営者に限らず、あらゆる層のリーダーにも当てはまります。
リーダーという立場を引き受ける以上、困難を自分事として捉え、逃げない姿勢が求められます。
非常に難しい姿勢ですが、リーダーたるもの、これだけの責任感が求められます。
逃げ出したくなった時に、思い出したい言葉です。

印象的なポイント② リーダーとしての成功とメンバーとしての成功は別物

「リーダーになる前、成功とは、自分自身を成長させることだった。あなたが達成したこと。あなたの業績。それが全てだった。
 リーダーになると、成功とは『他人を成長させること』になる。
 あなたの下で働く人たちをそれまで以上に賢く、大きく、大胆にさせることだ。
 個人としてあなたのすべきことは、チームを育てサポートし、彼らの自信をつけさせること。
 それ以外に何もない。
 リーダーの成功はあなたが毎日何をするかではなく、あなたのチームが輝かしい業績をあげるかどうかで決まってくる」

「管理している部下の顔を一人一人、一日のほんのわずかな時間でいいからチェックしよう。
 そして、部下こそもっとも大切な財産であることを、肝に銘じよう」 

リーダーになった時に、完全なる意識改革が必要であると気づかされる文章です。
強いチームを作ることがリーダーの責務なのですね。
仕事が忙しくなるとついつい自分自身の仕事に手一杯になってしまいがちですが、部下一人一人の成長をサポートする意識だけは無くさないように注意したいものです。

 

印象的なポイント③ 意識改革の徹底こそ経営者の仕事

「当たり前のこと」を管理項目として整理し、これを個人レベルではなく、会社全体で共有し、気持ちがいいほど徹底させることなのです。
(中略)日常管理力の強化こそ経営者の仕事だという意識が必要です。 

「自分の仕事において何が当たり前のことにあたるか?」
しっかりと意識できている人は少ないのでは無いでしょうか?
日々の仕事を漫然とこなすのではなく、「当然やるべきことは何なのか?」、「自分は当たり前のことができているか?」を意識して仕事したいものです。

計画どおり達成できたなら○印が記してあるだけ。8割ほど実現できた場合は△。8割以下なら×。たったこれだけです。
(中略)永守社長は、言い訳には関心がありません。(中略)「いつまで、できない理由をダラダラ喋っているんだ。大事なのは、どう戦うかだろう」と。

うまくいかない時に、ついつい、言い訳したくなってしまいますよね。
ただ、言い訳しても事態は好転しません。
未来の改善に時間を使わないと勿体ないですよね。
この言葉を肝に銘じたいものです。

 

まとめ

人によって琴線に触れる名言は違うでしょうが、どの言葉も非常にモチベーションが上がる良い本でした。
当たり前のことを当たり前に徹底できる人間になりたいと思わされました。 
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日本電産永守重信社長からのファクス42枚

日本電産永守重信社長からのファクス42枚

  • 作者:川勝 宣昭
  • 発売日: 2016/11/29
  • メディア: 単行本