【書評】石川和男『「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣』 〜残業時間を減らすためのテクニックを紹介〜
働き方改革の影響で、会社の残業規制が年々厳しくなってきますよね。
本書には、残業時間を減らすためのテクニックが50個も紹介されています。
きっと、明日の仕事から試したくなるテクニックに出会えるはずです。
- 本の紹介
- 印象的なポイント① 「退社時間」と「本日のタスク」を申告する
- 印象的なポイント② 「嫌われる勇気」を持って課題に対応する
- 印象的なポイント③ 「おだてる」のではなく「褒める」ことでメンバーのやる気を引き出す
- まとめ
本の紹介
「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣 (Asuka business & language book)
- 作者:石川 和男
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2017/10/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
著者「石川和男」氏は、建設会社総務経理担当部長、大学講師、大原簿記専門学校講師、セミナー講師、税理士と5つの仕事を掛け持ちするスーパーサラリーマンです。
元々は多くの残業していた著者でしたが、体調を崩したことをきっかけに、時間管理やリーダー論のビジネス書を1年で100冊読み、仕事術関係のセミナーを月1回受講するというノルマを課し、良いコンテンツやノウハウを取り入れ、実践することで徐々に残業を減らしたようです。
「残業時間を減らすための様々なノウハウを知っている著者」が厳選した50個のテクニックを本書では学ぶことができます。
印象的なポイント① 「退社時間」と「本日のタスク」を申告する
P44
退社時間とともに今日行う仕事の内容もいっしょに申告するようにしました。
そうすることでリーダーは、申告時間に帰れない仕事量だと判断したときには、「その仕事は今日中に行わなければならないのか?」、「得意先に対する資料か、単なる社内に回覧する資料か?」、「チームで手伝えることはないか?」などを考えられるようになったのです。
残業時間を無くすために、退社時間を申告させるテクニックはよく聞きます。
ただ、「本日のタスク」も申告させて、ボリュームが適切かの評価まで行う点が、著者の方法は優れていると思います。
タスク量を踏まえて退社時間を申告させることで、全メンバーに「作業の優先順位付け」と、「タスクに要する時間の見積もり」意識が根付くはずです。
印象的なポイント② 「嫌われる勇気」を持って課題に対応する
156
残業しないチームは嫌われる勇気があり、残業だらけチームは言う気がない。
他の人の予定に合わせて、自分のチームが残業だらけになるのはおかしいですよね。
そうならないためにも、残業の原因を作っている人に働きかける必要があります。
八方美人な性格だと、他の人に依頼するのは苦手でしょうが、多少「嫌われてもいいか」ぐらいの意識で仕事した方が良いということです。
とは言っても、他の人への依頼の仕方には気をつける必要があります。
しっかりビジネスマナーを守って他者に働きかければ、そもそも「嫌われること」自体もないはずです。
印象的なポイント③ 「おだてる」のではなく「褒める」ことでメンバーのやる気を引き出す
186
残業しないチームは褒め、残業だらけチームはおだてる。
P188
①まずは感謝やお礼の気持ちを伝える
②抽象的な人格や人柄ではなく、具体的な方法やプロセスを褒める
③他のメンバーの前で褒める(ただし不平等を感じさせないように注意する)
④なんでも褒めるのではなく、優れた面を褒める
メンバーに、「おだて」ではなく、「褒めている」と認識してもらうように気をつけないといけませんね。
具体的な「褒め方」のポイントが紹介されていて、参考になります。
これらのポイントを「褒める」時に意識したいと思います。
また、「褒める」ポイントを探すことが、メンバーのことを良く見ることにつながります。
まとめ
残業時間を減らすためのテクニックが多く紹介されています。
本書を読むと、チームで実践したくなる内容が見つかるはずです。
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。
「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣 (Asuka business & language book)
- 作者:石川 和男
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2017/10/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)