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【書評】吉澤準特「外資系コンサルが実践する資料作成の基本」 〜資料作成の王道テクニックを紹介〜

会社の研修等で資料作成のノウハウを教わっても、しばらくすると忘れてしまい、使わなくなってしまうことはないでしょうか?


本書は、そういった方にオススメです。
最低限知っておいた方が良い、基本的な資料作成のテクニックが程よくまとまっています。
本書のテクニックを活用し、読み手に優しい資料が作れるようになりましょう。 

 

本の紹介 

著者「吉澤準特」氏は、外資コンサルティングファームに勤務されています。
本書では、多種多様なクライアントのプロジェクトにおいて、数多くの資料を作成してきた筆者のテクニックを数多く紹介してくれています。
どれも実践的な内容ですので、実務にすぐに活かせると思います。 

 

印象的なポイント① 文章を簡潔にするために「削除」と「分割」を意識する

P110

書かなくても文意に影響がない表現はすべて削り、長すぎる文章は簡潔な形に分割しましょう。そうすることで、資料の読み手に余計な勘違いをさせるリスクが軽減できます。(中略)
「文章をスリム化するには、まず修飾表現を除いた最小限の文を作ります。次に修飾表現を1つずつ戻し、文意を再現できるまで続けます」

P111

各語句の要不要、より単純な表現への置き換え可否を判断します。
目安として、1つの文の中に読点(、)が4つ以上登場する、もしくは120文字(A4紙で4行以上)を超える場合は、文を分割すると分かりやすくなると考えてよいでしょう。

詳しく説明しようとすると、どうしても一文が長くなることはないでしょうか?
そうした場合に、文章を短くしようと思っても、どこから手をつけて良いか分からないことはないでしょうか?


そういった時に、文章を簡潔にするための方法を紹介しています。
まずは、書かなくても意味が伝わる表現は「削除」します。
また、より単純な表現への置き換えができないかを考えます。
そして、文章を適切な長さに分割します。


具体的な手順が書いてあるので、すぐに実践できそうですね。
さらに、文章を分割する具体的な基準も書いてあるので分かりやすいですね。

 

印象的なポイント② 文字装飾は「太字」「下線」しか使わない

P78

文字装飾の機能として利用するのは「太字」「下線」の2種類だけです。
太字は「ヘッダー部のタイトル」と「本文部の見出し」向けの強調表現です。本文部のコンテンツのうち、相手の理解・納得を得るために重要な内容があれば、その部分のみ使用します。
下線は「本文部の見出し」向けの強調表現です。本文部のコンテツには使用しません。例外的に、メールアドレスやURLを記載する場合に限って使用します。

ついつい色々な文字装飾機能を使いたくなってしまいますよね。


著者曰く、使う機能はたったの二つです。
明確な使い分けのルールがあるので、すぐに実践できそうです。
また、使う機能を絞っている分、文字装飾に悩む時間も減ります。


それにより、本来時間を使うべき、資料構成の検討に使う時間を増やすことができる点も良いと思います。

 

印象的なポイント③ ドキュメント形式の使い分けの基準を意識する

P31

フォーマットが指定されていない資料は2段階のチェックを行います。その資料を使って大人数の前で発表を行うのであれば、プレゼンテーションに特化したパワーポイントで資料を作成しましょう。そうでないものは、エクセルかワードで作成することになります。
このうち、項目集計や項目感での計算が多く発生するものは表計算アプリケーションであるエクセルで作成し、それ以外のものはワードで作成するというルールを推奨します。

特に決まったフォーマットが無いものでも、エクセルで作ってしまいがちでした。。。
会社の文化に従って形式を選択する必要もありますが、一生同じ会社で働くとは限らないため、一般的なフォーマットの選択ルールを身につけて置きたいものです。

 

まとめ

資料作成のテクニックが程よい分量紹介されており、資料作成時に重宝する本です。
是非、傍に一冊、参考書のような形で持っておくことをお勧めします。 

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。