【書評】【洋書】シドニィ・シェルダン「Morning, Noon & Night (遺産)」
ギネスブックに載るほどのベストセラーを連発していた作家「シドニィ・シェルダン」の本です。
Master of the Game(ゲームの達人)ほど有名ではないと思いますが、非常に面白くて良い本です。
テンポが良く、あっという間に読み終わりました。
Master of the Game(ゲームの達人)よりも難易度が低いので、シドニィ・シェルダンの1冊目としておススメです。
本の紹介
著者「シドニィ・シェルダン」氏は、ギネスブックに載るほどのベストセラーを連発している作家です。
世界屈指の大富豪ハリー・スタンフォードの子供達の遺産相続争いをテーマにした本です。
兄弟の中の一人にとんでもない詐欺師がおり、父の遺産を独り占めしようというする話です。
また、大富豪ハリー・スタンフォードとその子供達それぞれ、人格面や行動面で問題があります。
作品を通じて、まともな人間の少なく、そこがまた面白いです。
推理小説的な要素もあり、 最後にどんでん返しがあります。
洋書としての読みやすさ
単語数は「90,000」語です。
シドニィ・シェルダン氏の本の中でも、かなり簡単な部類の本と言われています。
実際、読んでみると分かりますが、かなり読み易いです。
おすすめポイント
純粋な推理小説だと難解な用語がたくさん出てきて、多読初心者には難しいと思います。
しかし、本書は推理小説的な要素もありますが、かなり簡単な表現で書かれているため読み易いです。
将来、洋書で推理小説を読んでみたいと思っている人にも、推理小説の表現に慣れるための1冊としておすすめです。
気になった表現
①成功者になれた理由を説明する表現
Instinct and intuition had helped make him one of the wealthiest men in the world.
→本能と直感により、彼は世界で最も裕福な男の1人になった。
「本能と直感」かっこいい表現ですね。
成功体験を語る時に使える表現です。
②兄弟に対する台詞とは思えない残忍な言葉
They are pygmies, trying to fell a giant. They’re in for a big disappointment.
→彼らは巨人を倒そうとしている小人だ。彼らは大きな失望に直面することになる。
父の遺産を独り占めしようとしていた詐欺師が、他の兄弟に向けて言った言葉です。
兄弟に対する言葉とは思えませんね。
ゲーム「ピグミン」の名前は、pygmyから来ているんですかね。
③ミステリーでよく登場する言葉(ミランダ警告)
You have the right to remain silent.If you choose to give up this right anything you say can and will be used against you in a court of law.
→あなたには黙秘権がある。もしこの権利を放棄するのであれば、あなたの供述はあなたに不利な証拠として用いられることがある。
ドラマや映画でもよく登場するおきまりのセリフです。
英語だと一気にカッコ良くなりますね。
まとめ
多読を始めたばかりの時期にテンポが悪い本に手を出すと、かなりの確率で挫折します。
その点、本書は非常にテンポが良く、楽しみながら一気に読めると思います。
シドニィ・シェルダンの1冊目としておススメですので、ぜひ読んでみてください。