【書評】ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」 〜あらゆる仕事に活かせるアイデアのつくり方を紹介〜
- 会社で新規案件を立ち上げないといけない。。。
- ブログで書くネタがない。。。
等、アイデアが必要になる機会は多くありますよね。
本書を読めば、アイデアのつくり方は驚くほどシンプルであることが分かります。
是非とも本書を読んで、一生役に立つ、アイデアのつくり方を身につけましょう!
本の紹介
著者「ジェームス・W・ヤング」氏は、アメリカ最大の広告代理店・トンプソン社の常任最高顧問、アメリカ広告代理業教会(4A)の会長などを歴任された方です。
広告のスペシャリストということですね。
本書は、そんなプロの広告マンであるジェームス・W・ヤング」氏が見つけた「アイデアのつくり方」をわかりやすく解説してくれています。
印象的なポイント① アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである
P28
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
(中略)
関連する第二の大切な原理というのは、既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きいということである。
新しいことじゃないとアイデアじゃないと思いますよね?
この”新しい”とは何かがこの文章でよくわかりました。
全てが新しいものである必要はないということですね。
”組み合わせ”が新しければいいのです。
この文章を読んだときに、ソフトバンクの孫正義氏のことが頭に浮かびました。
孫正義氏は大学時代に、数百個の要素からランダムに数個の要素を選択し、自動的に組み合わせて、発明品を考える方法を実践していました。
まさしく、本書の「アイデアのつくり方」を実践した方法です。
自力でこの方法にたどり着くあたりが天才としか言いようがないですが、方法がわかれば、凡人にもできそうですね。
印象的なポイント② アイデアのつくり方には手順がある
P54
第一 資料集め-諸君の当面の課題のための資料と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料と。
第二 諸君の心の中でこれらの資料に手を加えること。
第三 孵化段階。そこでは諸君は意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる。
第四 アイデアの実際上の誕生。<ユーレカ!分かった!みつけた!>という段階。そして
第五 現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。
このアイデアの思いつき方は、漫画「ゴットハンド輝」の輝先生が、難しい病気への解決の糸口を見つける方法に似ていると思いました。(ゴットハンド輝を読んだことないと、ピンと来ないかと思いますが)
輝先生は難しい病気に立ち向かう時に、常に患者さんのことを考えて、様々な症例の情報を集め、様々な対応方法を考えますが、それでもいい方法が見つかりません。
そうした時に、ふとした日常生活の中から、解決の糸口を見つけ、思いもよらない方法で病気に対処するシーンがよく描かれています。
まさしく、輝先生のように、必死になって情報収集し、試行錯誤した後であれば、「日常生活の何気ない情報」と「それまでに集めた情報」が勝手に組み合わさって、アイデアが生まれてくれるということだと思います。
印象的なポイント③ 最初にすべきことは情報収集である
P37−38
私がこれまでに知り合った真にすぐれた創造的広告マンはみんなきまって二つの顕著な特徴をもっている。第一は、例えばエジプトの埋葬習慣からモダン・アートに至るまで、彼らが容易に興味を感じることのできないテーマはこの太陽の下には一つも存在しないということ。人生のすべての面が彼には魅力的なのである。第二に彼らはあらゆる方面のどんな知識でもむさぼり食う人間であったこと。広告マンはその点、牛と同じである。食べなければミルクは出ない。
アイデアを思いつくためには、情報収集が欠かせないということですね。
この収集にどれだけ真剣に取り組めているかで、アイデアの質が変わってきます。
この情報収集が大変で根気がいるからこそ、「アイデアのつくり方」は単純だが、多くの人が実践できずに終わってしまうということなのだと思います。
興味の幅を狭めずに、何でも興味を持って学んでみるということを意識したいですね。
まとめ
全体を通じて、平易な文章で書かれており、1時間程度でさらっと読めます。
本書を読むことで、いろいろな情報を収集したいというモチベーションがあがることでしょう。
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。