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【書評】山崎康司「入門 考える技術・書く技術」 〜ロジカルシンキング入門書の決定版〜

ロジカルシンキングは全てのビジネスパーソンの必須スキルです。
必須スキルだけに、世の中には、ロジカルシンキングの本が溢れていますよね。
本がたくさんありすぎて、どれが良いか選べないくらいです。


私自身、これまでに様々なロジカルシンキングの本を読んできましたが、ロジカルシンキングの入門書として、これ以上良い本は無いと自信を持ってお勧めします。
実践的な例が多く書いてあり、非常に分かりやすい本です。 

 

本の紹介

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

 

著者「山崎康司」氏は、隗コンサルティングオフィス株式会社代表を務められています。
バーバラミント女史の著書「考える技術・書く技術」の訳者でもあります。
本書は、バーバラミント女史の著書「考える技術・書く技術」を日本向けにアレンジしたものです。
バーバラミント女史の著書「考える技術・書く技術」が難しいと感じた方でも、本書はスラスラと読めて、頭に入るはずです。

 

印象的なポイント① 書き始める前にOPQ分析をする

P26−27

「OPQ分析」は、ビジネスシーンで最も必要とされる問題解決を重視した、いわばSCQ分析の簡易版です。以下、OPQ分析について、簡単に説明します。
O:Objective(望ましい状況) (中略)
P:Problem(問題、すなわち現状とObjectiveとのギャップ)(中略)
Q:Question(読み手の疑問)(中略)
A:Answer(答え/文章の主メッセージ)

このOPQ分析は本当に役立ちます。
OPQ分析をすることで、独りよがりな文章を書くことがなくなります。
結果として、相手によく伝わる文章が書けるようになります。


私自身、本書を読んで以来、文章を書く前に必ずOPQ分析をするようにしています
習慣化するまでに、少し時間がかかるかもしれませんが、是非とも実務の中で役立ててみてください。 

 

印象的なポイント② ピラミッドの要素はシンプルにすべし

P86

ピラミッド箱内に記入するメッセージは短く明快に、と心がけてください。縦横のメッセージの関係が見えやすくなり、おかしなメッセージが混ざっていてもすぐに気づくことができます。書き方は、要約メッセージの項で学んだ4つの鉄則を生かしましょう。
鉄則①名詞表現、体言止めは使用禁止とする
鉄則②「あいまい言葉」は使用禁止とする
鉄則③メッセージはただ1つの文章で表現する
鉄則④「しりてが」接続詞は使用禁止とする

文章をシンプルに書くのって難しいですよね。。。
気を抜くと、ついつい、一文が長くなってしまいます。
このブログ自体もこれらの原則を守れていない場合が多々あるため、気をつけたいものです。
この原則を常に頭に入れておき、シンプルで分かりやすい文章が書けるようになりましょう。

 

印象的なポイント③ 分かりやすい文章を書くためには読み手を理解することが欠かせない

P39

さらに言えば、読み手を理解するには、日常の心がけが欠かせません。上司向けに報告書をよく書く人は、可能な限り上司からの食事の誘いに付き合い、上司の立場や考えを理解するようにします。そうすれば、いざ報告書を書く時に、上司の視点でOPQを考えやすくなります。
(中略)
顧客の理解は、調査分析作業よりも重要と言えるかもしれません。ライティングはパソコンに向かうはるか前の段階から始まっているのです。

考える前から戦いは始まっているということですね。
確かに、読み手の興味がわからないと、質問が予想できないですよね。
説明する相手と普段から積極的にコミュニケーションをとり、どんな視点で物事を考えているかを探るようにしたいものです。

 

まとめ

ロジカルシンキングの入門書としてこれ以上最適な本は無いと自信を持ってお勧めします。
まずは本書に書いてあることを実践することで、ロジカルシンキングに対して少しずつ自信が芽生えるはずです。 

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法