継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

日経コンピュータ 2021年4月29日号 〜特集 SIの新鉱脈 事業大手は変われるか〜

表紙は、「特集 SIの新鉱脈 事業大手は変われるか」です。

ユーザー企業主導のDX案件が増えることにより、従来型のSI事業が先細りになるだろうということが本号の主題です。
従来型のSI事業の他にDX案件を取りにいくために、DX案件に関する知識を深められる記事が多く紹介されています。
数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 従来型のSIビジネスからの脱却

昨今のDX機運の高まりにより、ユーザ企業によるITシステム内製化や、ノーコード/ローコード開発ツールの利用が進んできています。
これにより、顧客から言われたことをやる従来型のSIビジネスが先細りとなる懸念が生じています。

こういった情勢を受けたSI事業大手各社の取り組みとして、「全社で各業界向けの共通サービスを構築し、グループ会社で共通サービスを利用したシステムを構築」、「DX専門会社を設立」、「DX人材の拡充」、「ローコード開発推進による顧客の内製化の支援」といった物が挙げられていました。
会社ごとに取り組みの方向性が異なるため、どういったスキルがあればこれかの時代で通用するか一概に言えませんが、少なくとも幅広い知識を得ようとする向上心だけは持ち続ける必要があることは間違い無く言えるでしょう。

 

印象に残ったテーマ② DX人材の定義

DX人材に関して、経済産業省のDXレポート2(中間取りまとめ)では、「自社のビジネスを深く理解した上で、データとデジタル技術を活用してそれをどう改革していくかについての構想力を持ち、実現に向けた明確なビジョンを描くことができる人材」と定義しています。
具体的な職種は、データサイエンティストやアーキテクト、UXデザイナー、プログラマー等、多岐にわたります。

このように多様な職種を率いてDX案件を推進する必要があるため、DXプロジェクトのリーダーは、個別プロジェクトにおいてどのようなスキルが求められており、どの職種の人がそのスキルを持っているかを幅広く把握しておく必要がありますね。

 

印象に残ったテーマ③ クボタのDX推進

農業機械等の大手であるクボタが、向こう5年でDXに1000億円を支出するという記事が紹介されていました。
クボタによるDX事例として、スマホアプリで農機の不具合箇所を表示するといったものが挙げられていました。
このアプリは、農機のダウンタイム短縮や、クボタの農機に詳しくないエンジニアに対する知識面でのサポートとして活用でき、クボタ農機の信頼性向上によるシェア拡大を目指すことができます。

まさしく、クボタ自身のビジネスを深く理解した上で、デジタル技術を活用した取り組みであり、お手本のようなDX案件だと思いました。

 

まとめ

様々な会社のDX事例を知ることができ、少しずつDX案件に対する理解が深まってきました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2021年 5月号  〜競争と協調 ゲームのルールを書き換える〜

表紙は、「競争と協調 ゲームのルールを書き換える」です。

同じサービスを提供する会社が溢れる世の中において、競合他社に敗れないようするために、どのような場合に協調すべきかが紹介されていました。
自社のサービス単独で成長するか、他社と協調するかを判断する際に、参考になる情報が紹介されているので、是非読んでみてください。 

 

 

印象に残ったテーマ① 競合と協調する目的と実践方法

競合同士が協調する目的には、

  • 手間や努力の重複を避けてコストを抑える
  • 単独でプロジェクトを遂行するのに対してリスクを下げられる
  • 互いの会社の技能を融通し合える

といったことが挙げられます。
良いことだらけのように思えますが、協調した際に、自社の貴重な資産を守れるかという評価が重要です。
本書では、協調して問題ないかを判断する具体的な判断基準が紹介されているので、競合他社との協調を考える際には是非目を通してみてください。 

 

印象に残ったテーマ② 競合と自力で戦うか、エコシステムで戦うか

セールスフォースに買収されたスラックを例に、独立型のアプリケーションで自力で勝負する戦略「ベスト・オブ・ブリード戦略」、複数のアプリケーションから構成されるエコシステムに参加して勝負する戦略「インテグレーテッド・バンドル戦略」のどちらで戦うべきかの基準が紹介されていました。

当たり前ではありますが、アプリケーション単独で十分に魅力的で顧客を惹きつけることができる場合は、ベスト・オブ・ブリード戦略を取ることができます。
この例として、ズームが挙げられていました。

一方、強みとしているアプリケーションと類似のサービスが世の中に存在し、しかも、競合の方が価格面等で優れている場合は、アプリケーション単独で顧客を惹きつけることは難しいため、インテグレーテッド・バンドル戦略を取る必要があります。

今回例に挙げられているスラックにとっての競合はマイクロソフトのチームズです。
チームズの方が価格面、マイクロソフトオフィスのユーザにとっての導入障壁の少なさから、スラックに対して大きく強みを持っています。

こういった状況からスラックはマイクロソフトに対抗すべくセールスフォースと協調するインテグレーテッド・バンドル戦略を選びました。

この戦略を選ぶ上で難しい点は、思い入れのある自社サービスに対して、自社の強みを過大評価しないように、いかに客観的に俯瞰して状況を分析するかだと思いました。

 

印象に残ったテーマ③ 協調の具体例

KDDIによるソフトバンク楽天との協調や、アップルによるサムスンとの協調に例が紹介されていました。
各社の経営者共に、協調の是非をよく分析し、自社の成長に結び付けていることがわかります。
特に気に留めていなかった各社の協調事例ですが、 本書を読むことで、 KDDIによるソフトバンク楽天との協調や、アップルによるサムスンとの協調がすごいことであることに気づかされました。

まとめ

競合と他の会社が協調してしまい手遅れになる前に、単独で戦うか協調するか考える必要がありますね。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。 

【書評】堀江貴文「非常識に生きる」 〜ホリエモン流の常識を紹介〜

過去の慣習にとらわれて、世の中の人が否定しずらい常識を、ホリエモンがぶった切ってくれる本です。
本書を読むと、お金、時間を何に使うべきかが見えてきます。
また、ホリエモンに対する印象も良い意味で変わるのではないでしょうか。
モチベーションが上がることが多く盛り込まれていますので、是非読んでみてください。

 

本の紹介 

非常識に生きる (ShoPro Books)

非常識に生きる (ShoPro Books)

 

著者はホリエモンです。
多くのメディアに登場している、言わずと知れた有名人です。
本書を読むと、ホリエモンの成功が何も特別なことでなく、誰でも、行動次第で近づけるものだと気づかされます。 

 

印象的なポイント① 人生を自由に遊び尽くす!

僕にとってビジネスは遊びと同じだ。
時間を活用して、情報を狩りながら自由に生き、すべてが遊ぶことに通じている。
中略
明日から、いや、たったいまから自分が夢中になれる遊びに没頭し、この瞬間を生きる姿勢を身につけていこう。
最も大事なのは、遊びたいという欲を持つことではない。手や足を好きに動かして、遊び出すこと。つまり、行動だ。

仕事を遊びのような気持ちで取り組めたらどれだけ幸せだろうと何度考えたことか。
ただ、周囲に仕事を遊びのような感覚で取り組んでいる人がいないと、どうすれば良いか、なかなか分かりませんよね。


ホリエモンの「手や足を好きに動かして、遊び出すこと。つまり、行動だ。」
この言葉にハッとさせられました。
遊ばなきゃと思うのではなく、まずは行動してみることが大事なのですね。
一度きりの人生。楽しまなくちゃ損ですね。
とにかく行動してみる。今日から実践してみたいと思います。 

 

印象的なポイント② 修行は避けろ!考えながら急いで回れ。

修行はスキル習得の絶対条件だ!という意見には、真っ向から反対する。
修行したければしてもいいけど、「欲しいスキルは独学で、すぐ身につく時代だよ」という真実は、強く伝えたいと思う。

痛快な文章ですね。
人生を最大限楽しむためには、早くスキルアップをしてしまった方が良いですよね。
非効率な慣例に惑わされないように気をつけて、最短経路がないかを考えることを怠らないようにしたいものです。

 

印象的なポイント③ お金で経験を買う!

貯金額を増やすより、そのときだけに得られる出会い、興奮や体験を積み重ねることの方が大事だった。僕の得てきた多くの体験は、もう同じ額のお金を投じても取り戻せないのだ。
いまという時間を楽しみ尽くすために、好きなだけ使ってしまおう!無駄な貯金で、お金の活力を死なせてはならない。

物理的な欲求よりも、とにかく自分の経験値を上げることにお金を使おうと思わされる文章です。
自分の人生を最大限充実させる責任は自分自身にあります。
ホリエモンの本を読んで、このことを改めて考えさせられました。

まとめ

まずは行動あるのみ!と背中を押してくれる本でした。 

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

非常識に生きる (ShoPro Books)

非常識に生きる (ShoPro Books)

 

日経コンピュータ 2021年4月15日号 〜特集 10年で一変 バックアップの新常識〜

表紙は、「特集 10年で一変 バックアップの新常識」です。
バックアップ技術の最新トレンドや副業の広がりに関する記事が紹介されていました。

 

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 副業によるキャリア開発

昨今のリモートワーク推進により、副業をする人材が増えているという記事が紹介されていました。
DX推進やECサイト構築に対する社会ニーズの高まりと、どこでも働けるリモートワークという働き方が上手くマッチした結果です。
また、キャリア開発を会社任せにせずに、副業を通じて自律的にキャリアを開発しようという意識の高まりも反映した結果のようです。

本号では様々な会社における副業の取り組みが紹介されていました。
副業を禁止している会社の多くは、社員の健康管理ができないことを理由としてあげていますが、副業にはモチベーションアップによる離職率低下というメリットもある点にしっかりと目を向ける必要があります。
一人一人が自分らしく生きるためにも、はやく副業が当たり前の世の中になってほしいものです。

 

印象に残ったテーマ② Sonyのデジタル改革 

Sonyのデジタル改革に関するソニーグループCIO 樋田真氏のインタビューが紹介されていました。
グループ横断でのデータ利活用プラットフォームの構築、データセンターの集約によるITコストの最適化、ゼロトラスト環境の整備等、様々なデジタル改革の施策を行っています。
よくこれだけの大掛かりな取り組みを矢継ぎ早にできるものだと感銘を受けました。

これらの取り組みを行う上で重要なのは、内製化を進めるために、社員にクラウド等のITスキルを習得させることです。
元々優秀なSony社員だからできることと諦めずに、是非見習ってをして、ITスキル向上に取り組みたいものです。

 

印象に残ったテーマ③ 最新のバックアップ技術

バックアップ技術の最新トレンドが紹介されていました。
バックアップ技術自体の情報に関しては、バックアップ処理の設計を行う際に改めて見返せばいいと思いますが、本書を通じて、最新の技術トレンドを見て設計を行う重要性を改めて感じました。
単純に現行踏襲するのではなく、その時々の最新技術をキャッチアップして設計するように意識したいものです。

 

まとめ

全体を通じて、インフラに対する知識をしっかり身につける必要があると意識させられる記事が多く紹介されていました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2021年4月1日号 〜特集 東京海上、正攻法のDX〜

表紙は、「特集 東京海上、正攻法のDX グローバルとアジャイル、両輪で損害保険の先へ」です。

IT巧者として有名な東京海上日動のDXに対する取り組みが紹介されていました。
DXを試行している多くの企業に有用な情報だと思います。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

印象に残ったテーマ① 日本郵政楽天に1500億円出資

多くのメディアで話題になったニュースである「日本郵政楽天に対し1500億円を出資した記事」が紹介されていました。

この記事で特に目を引くのは、楽天の戦略性の高さです。
楽天日本郵政と提携することで、楽天市場の物流の最適化が狙えるだけでなく、楽天モバイルの販売チャネル、通信エリアの拡大という効果も狙えるようです。
楽天経済圏のさらなる飛躍が期待されます。
 

印象に残ったテーマ② 東京海上日動のレベルの高いDX

多くの日本企業がDXを模索している状況の中で、東京海上日動のDXは一つ上のレベルに到達していると感じされる記事が紹介されていました。

東京海上日動のDXは単なる流行に乗ったものでなく、「保険商品やサービスによってお客様の「いざ」を守ること」というパーパスに基づき、テクノロジーを活用し効率を高めるという考え方により、DXを推進しています。
そして、目指すべきシステム象は、SoE、SoR、SoIの3領域を定義し、各領域間をAPIで接続するというわかりやすい形です。
このシステム構築を進めるにあたり、東京海上日動社内の人材に対するデジタル教育もしっかりと行っており、システムの重要性をしっかりと理解した経営陣により、盤石な体制でDXが推進されています。
東京海上日動からどんなサービスが登場するか今から楽しみです。

 

印象に残ったテーマ③ クラウドストレージ利用による脱PPAP

昨今問題になっているPPAPの問題点と、ファイル連携に関する今後の方向性が紹介されていました。
すでに多くの企業でPPAPが廃止されており、最近ではクラウドストレージを利用したファイル共有が主流になりつつあるようです。
クラウドストレージのもつ、アクセスのしやすさや、ファイルの履歴管理、アクセス権限の管理、拡張性といった点が好まれる理由のようです。

まとめ

楽天日本郵政の提携がどんなシナジーを産むか楽しみです。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2021年3月18日号 〜特集 BCP、いま見直しの時〜

表紙は、「特集 BCP、いま見直しの時 障害・事故、災害やパンデミックに備えはあるか」です。

今回の号では、みずほ銀行のシステム障害の原因が紹介されていました。
そして、このみずほ銀行や昨年の東証の障害等、社会インフラを担う業務の継続性が揺らいでいる状況を受けて、BCPに関する特集が組まれています。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① GMOBCPに対する取り組み

昨今のコロナ禍や、数十年以内に発生が予想されている南海トラフ地震のリスクが高まっていることにより、BCP(事業継続計画)の重要性が高まっています。

BCPにおいては、ビジネスに影響を及ぼしうるリスクの洗い出しと、その対策の検討をどれだけしっかりとできるかが重要です。
こうしたBCPに関して、昨今のコロナ禍で十分な成果を上げたGMOの事例が紹介されていました。

GMOはコロナが本格的に拡大する前の2020年1月27日に感染拡大に備えたBCPを発動しました。
結果的には、このタイミングでBCPを発動したことが、先見の明があったと非常に評価されています。

なぜ、このように適切なタイミングでBCPを発動することができたのか。
それは、熊谷会長兼社長のBCPに対する取り組み姿勢が色濃くでています。
熊谷会長兼社長は、「自然災害やパンデミックはもちろん『もし核戦争が始まったら』というリスク」まで社内で真剣に議論しているようです。
こうした習慣を身につけている経営者が率いる会社は強いと思います。

 

印象に残ったテーマ② スマートホームの落とし穴

エアコン等、様々な家電を制御できるスマートホーム
非常に便利な商品ですが、全てをスマートホームに任せるのはまだ早いかもしれないと感じさせられる記事が紹介されていました。

スマートホーム上のソフトウェウはクラウドサービスを利用しているケースが多く、一度クラウドサービスで障害が発生すると、スマートホームの利用に重大な影響を及ぼします。
こうした障害を受けて、スマートホームに全てを任せる危うさと、1社のクラウドサービスに依存する危うさを感じました。

 

印象に残ったテーマ③ 三井住友銀行の次期勘定系システム

勘定系システムというと、みずほ銀行は4000億円台半ば、三菱UFJが3300億円を投じて刷新したように、莫大な投資が必要になるイメージがあります。
こうした勘定系システムに関して、三井住友銀行は、わずか500億円程度で刷新するというから驚きです。

これだけ少ない投資額で刷新できる理由は、プログラム資産に手をつけず、ハードウェアの更改とアーキテクチャーの見直しを主体にするためです。
昨今のDXでは、プログラム資産の書き換えを伴うケースが多いですが、三井住友銀行のように、更改の目的、既存資産の状況分析結果を踏まえて、本当にプログラム資産の書き換えが必要かを検討することが重要であることがわかりました。
これだけの低予算で更改が実現できれば、利用者に対するサービスレベル改善に取り組む余力を生み出すことができるため、是非とも成功して欲しいものです。

 

まとめ

銀行のシステムへの取り組みに関して、各行間で明暗が分かれるような記事が紹介されていました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2021年 4月号  〜イノベーションの法則〜

表紙は、「イノベーションの法則」です。

昨今のGAFAMの目覚ましい成長を受けて、テクノロジーによるイノベーションを期待し、模倣する企業も増えているのではないでしょうか。
本号では、アップル、ファーストリテイリングネスレにおけるイノベーションの取り組みが紹介されています。
いずれもイノベーションに成功している起業です。
本書を読むことで、小手先ではない、イノベーション手法を学ぶことができますので、是非読んでみてください。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① イノベーションを促すアップルの職能別組織

大企業では多様化する製品全てを社長一人が統括することは不可能であるため、製品単位に部門を設置し、部門単位に責任者をおくという事業部別組織が一般的です。
一方、アップルは、主力製品の設計、エンジニアリング、マーケティング等の統括者が社長ただ一人となる職能別組織を採用しています。
アップルほどの大企業が職能別組織を採用していることに、アップルの製品開発に対する姿勢がよく現れているようです。

アップルはイノベーティブな製品開発には、各領域の最高の技術が必要という考えを持っています。
そして、「各領域の意思決定は、その領域において最も豊富な専門性と経験を持つ人々が下すべき」という信念があります。
このため、各領域の専門家を複数部門に分けてしまう事業部別組織ではなく、職能別組織とすることで、各領域の有識者を集結させ、さらにそのトップに最高の人材を配置しています。
そうすることで、各領域の最高の技術を製品開発に適用でき、イノベーションを起こすことができているのです。

各領域を束ねる優秀な人材、さらにそれを束ねる超優秀な社長が居てこそ為せる技でしょうから、アップルの組織体系を真似するのは難しいでしょうが、こういう組織体系もあるのだと勉強になりました。

 

印象に残ったテーマ② ファーストリテイリングイノベーションに対する姿勢

ファーストリテイリングは「技術ありきでイノベーションを追求している企業」とは真逆の姿勢でイノベーションに取り組んでいます。

イノベーションは技術ありきではなく、アイデアを組み合わせることで生まれます。その組み合わせを考える時に重要なのは、自社のビジネスを通じて人々の生活をどのように変えると、社会を前進させることができるのか、です。自分たちの活動がもたらす影響を想像しながら、社会や消費者の要請に応えることがイノベーションを生み出します。デジタル技術そのものがイノベーションではなく、社会や消費者が先にあるのです。

ハッとさせられる企業も多いのではないでしょうか。
あくまでもデジタル技術は手段であり、社会や消費者の認知していない課題を追い求め、解決していくことでイノベーションが実現できるのですね。
小手先ではない、イノベーションの本質を学ぶことができました。

このほかにも、ファーストリテイリング社長「柳井正」氏の経営哲学が多く紹介されていますので、是非読んでみてください。

 

印象に残ったテーマ③ ネスレイノベーションに対する姿勢

ネスレ日本社長の高岡浩三氏のイノベーションの定義は、「顧客の問題解決」です。
特に、「顧客が気づいていない、あるいは解決を諦めている問題」の解決がイノベーションにあたります。

この定義に基づき、高岡氏がいかにして、「ネスカフェゴールドブレンド バリスタ」や「ネスカフェ アンバザダー」を生み出したかが紹介されています。
ファーストリテイリングと同様に、顧客の本質的な課題に向き合った先にイノベーションがあるのだと強く感じさせられる記事ですので、ぜひ読んでみてください。

 

まとめ

物が溢れる時代において、如何にすれば、革新的なものを世の中に提供できるか、そのヒントがもらえる記事でした。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。