【書評】大手町のランダムウォーカー「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」 〜財務3表が絶対に読めるようになる方法を紹介〜
財務諸表は読めますか?
私は、何度も読もうとチャレンジしましたが、ことごとく挫折しました。。。
そんな私ですが、もし、一番最初に本書を手にしていたら、絶対に財務諸表が読めるようになっていたという自信があります。
そんなことが自信を持って言える程、本書の説明はわかり易いです。
また、メルカリやソフトバンク等の実在する企業の財務三表を題材としたクイズがふんだんに盛り込まれており、本書で学んだ知識を自慢したくなること間違い無しです。
- 本の紹介
- 印象的なポイント① 決算書を読む力をつけるためには、実在する企業の決算書を読むのが一番手っ取り早い
- 印象的なポイント② 財務三表(貸借対照表B/S、損益計算書P/L、キャッシュフロー計算書C/S)の分かり易すぎる説明
- 印象的なポイント③ B/S、P/Lをつなげてみると深い分析ができる
- まとめ
本の紹介
著者「大手町のランダムウォーカー」氏は、Twitterフォロワー数3万人超。公認会計士試験合格後、大手監査法人勤務を経て独立された方です。
「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」を合言葉に「大手町のランダムウォーカー」として「#会計クイズ」を始め、様々な業種・立場の人をネット上で巻き込み好評を博しています。
本書を読めば、確かに「日本人全員が財務諸表を読める世界を創れる」のではないか思わされるほど凄い本です。
印象的なポイント① 決算書を読む力をつけるためには、実在する企業の決算書を読むのが一番手っ取り早い
決算書は何も知らないまま読み込もうとすると、結構難しくて挫折しやすいものでもあります。「入門書を何冊も買って読んでしまう」「何回読んでも、なんとなくしかわからない」という声をよく聞きます。
これはなぜかというと、一番の理由は「読んでも、自分ごととして理解できないから」ということです。会計の入門書の多くは、「よりかんたんに、わかりやすく」するために、架空の企業の財務諸表をもとに勉強できるようになっています。
ただ、サンプルの決算書例を見て数字を追うだけでは、顔のない人の名前を覚えようとするなもので、理屈の理解はできても記憶に定着しませんし、本心から納得するのは難しいでしょう。
また、サンプルの例だけを見ていては、当然ですが企業の戦略をひもとく能力は身につきません。
つまり、最短で決算書を読む力をつけるためには、実在する企業の決算書を読むのが一番手っ取り早いのです。
以前、別の本で決算書の読み方を学ぼうとした時に、決算書の読み方が正しく理解できなかった原因はこれか、と気づかされました。。。
確かに架空の企業で説明されても、興味が湧かないんですよね。。。
しかも、読んだことをすぐに忘れて、本を読んだ時間が無駄になったことを思い出しました。
本書は、メルカリやソフトバンク等、実在する企業を例に、財務三表の見方を説明してくれます。
読み進めるたびに、「なるほど」と気づかされるポイント満載の内容になっており、他の人に知識を自慢したくなること間違い無しです。
印象的なポイント② 財務三表(貸借対照表B/S、損益計算書P/L、キャッシュフロー計算書C/S)の分かり易すぎる説明
貸借対照表B/S
単に企業にどんな資産があって、その資産をどうやって入手したかを表しているだけだと思えば、とても理解しやすい表です。
損益計算書P/L
「企業の1年間の活動の中で、いくら売り上げて、いくら費用がかかったのか、そしてその結果、いくら利益がでたのかを記録したもの」
キャッシュフロー計算書C/S
「その企業の現金・預金がどれくらい増減したのか」を計算する書類。キャッシュフロー計算書は、簡単に言ってしまえばこれだけです。
上記の言葉だけでも十分わかりやすいですが、本書では、各用語の意味を図解を通して更にわかり易く説明してくれています。
私自身、今まで全然理解できなかったB/S、P/L、C/Sの意味が、本書を通じてスンナリと理解できました。
また、具体的な企業の決算書を例としたクイズがふんだんに盛り込まれています。
これらのクイズを通じて、今まで読める気がしなかった財務三表が読めるようになったという確かな手応えを感じられると思います。
印象的なポイント③ B/S、P/Lをつなげてみると深い分析ができる
B/SとP/Lは利益と純資産という部分でつながっているということです。それぞれ単体で見て分析するのはもちろんですが、この2つを同時に見なければ深い分析は難しいのも確かです。
まずは単体でそれぞれをみる→その後にB/SとP/Lを同時にみるというようにすれば、より深い分析ができるのです。
いままで関連性が見出せなかったB/S、P/Lの関連性がすんなりと腹落ちしました。
本書を読むと、いままで何となくでしか見ていなかった決算書も、楽しんで読めそうな気がしてきます。
まずは自分の会社の決算書から分析してみたいと思います。
まとめ
本書を読んで、すっかり財務三表に対する抵抗感がなくなりました。
あとは、株式の投資先や自分の会社の財務諸表を読んで、本書を学んだことを定着させたいと思います。
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。
【書評】ハロルド・シドニー・ジェニーン「プロフェッショナルマネジャー」 〜真の経営者になるための条件を紹介〜
本書のタイトルは「プロフェッショナルマネジャー ~58四半期連続増益の男」です。
「58四半期連続増益」は凄まじい記録ですよね。
本書を読むと、筆者ハロルド・ジェニーン氏が、まぐれでこの偉業を成し遂げたわけではないことがよく分かります。
ユニクロの柳井正社長が「これが私の最高の教科書だ」とオススメするのも頷ける、非常に濃密な内容の本でした。
経営者だけでなく、マネージャと名のつく全てのポジションの人にオススメの本ですので、是非読んでみてください。
- 本の紹介
- 印象的なポイント① 経営とは「目標を達成するまで試み続けること」である
- 印象的なポイント② 良いマネージャは「効果の有無を嗅ぎ分ける直感」を身につけなければならない
- 印象的なポイント③ 経営判断には「数字」に真剣に向き合う姿勢が欠かせない
- まとめ
本の紹介
著者「ハロルド・シドニー・ジェニーン」氏は、かつての巨大コングロマリット米ITTの社長兼CEO(最高経営責任者)として58四半期連続増益を成し遂げた方です。
本書には、ハロルド・ジェニーン氏の経営ポリシーがふんだんに盛り込まれています。
経営者とはどうあるべきかを教えてくれる凄まじい本でした。
印象的なポイント① 経営とは「目標を達成するまで試み続けること」である
ビジネスには常時さまざまの問題があり、マネジャーの仕事はそれらを解決することである。たとえば、ある問題を解決するのにニニ通りの方法を試み、それでもまだ成功しなかったら二三番目の方法を試みなくてはならない。いずれにせよマネジャーは、「必要なら私は会社で徹夜でもしよう。しかし、この問題は必ず解決してみせるぞ」という態度でいなくてはならない。
会社の他の人が諦めても、経営者だけは諦めることが許されないということなのですね。
どんな時でも、問題に屈せずに、不屈の闘志を持ち続けるのは並大抵のことではないと思います。
さすが、58四半期連続増益を達成した経営者です。
企業経営者に限らず、マネージャという肩書きを持つすべての人にとって、諦めないことは大事な姿勢ですよね。
他のどんなスキルも、この諦めない気持ちが無いと、困難な局面では役に立たないのでしょう。
どんな苦難でも、問題を絶対に解決するという闘志を失わないようになりたいと思います。
印象的なポイント② 良いマネージャは「効果の有無を嗅ぎ分ける直感」を身につけなければならない
良い経営とは、問題が起こった時にそれを解決するだけではない。良い計画は、将来起こりそうな問題の予見と、それらを回避するためにとるべき手段と、事前に回避することができなかった場合には、ただちにそれらを処理する方策を包含していなくてはならない。良いマネジャーは経験から学び、ひとつの会社なり事業部を統率するようになった時には、やって効果のあることと、ないことを嗅ぎ分ける一種の第六感を身につけていなくてはならない。さまざまな選択の中から最善のコースを選ぶことができるように、状況と問題と人間的要素を分析する能力をそなえていなくてはならない。そして用心深い人間であれば、最初のやり方が失敗したら、つぎに打つ手を準備していなくはならない。
良いマネージャになるためには、直観力を身につける必要があるのですね。
直観力は、一朝一夕で身につくものではない、習得が難しいスキルだと思います。
では、どうしたら直観力が身につくでしょうか?
直観力は単に当てずっぽうを言う能力ではないはずです。
直観力を身につけるためには、とにかく多くのことを経験することが、まずは大事でしょう。
その上で、一つ一つの課題に当てずっぽうに対応するのではなく、各課題に対して、仮説・検証を繰り返し、「なぜ上手くいったか」、「なぜ駄目だったか」という因果関係の情報をストックしていくことが必要だと思います。
直観力を鍛えるためにも、日々の仕事で仮説検証を繰り返すように気をつけたいものです。
印象的なポイント③ 経営判断には「数字」に真剣に向き合う姿勢が欠かせない
数字相手の苦行は、じつは自由への過程なのだ。くる週もくる週も、くる月もくる月も、そうした数字の行列と付き合っていると、記憶とそれらへの親近感が増進され、その会社で起こっていることの生き生きとした構図が、前に起こったことと-そしてさらに重要なこととして-将来起こる可能性のあることと重なって、頭の中で合成されてくる。そして自分はしっかり物事を管理している、予測との格差にも気づいているという自信が、それがなかったら不可能なことを自由におこなえるようにしてくれる。恐れることなく進んで新工場を建設し、リスクを蔵した研究開発に資金を注ぎこみ、あるいは他の会社を買収するなど、それを確信をもってやることができる。
会社の状態を正しく掴むためにも、適切な対策を打つためにも数字を正しく掴むことが大事なのですね。
経営者になるために、財務諸表等の読み方を学ぶ必要性を痛感させられました。
筆者のように、とにかく努力して、数字の意味が自然とわかる境地に達したいものです。
まとめ
本書を通じて、経営者になるためには、不屈の精神が必要だと気づかされました。
そして、社会人たるもの、数字を正しく理解できるように勉強が必要だと思わされました。
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 6」〜機械学習アルゴリズムの評価方法を学びたい〜
今回は、そのアルゴリズムの良し悪しを評価する方法と改善方法を学びます。
<過去の記事>
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 1」〜機械学習の種類を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 2」〜複雑なケースでの回帰分析を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 3」〜分類の具体的なアルゴリズムを学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 4」〜ニューラルネットワークの概要を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 5」〜ニューラルネットワークの実装方法を学びたい〜 - 継続力
講師
アンドリュー・エン(Andrew Ng)氏です。
人工知能研究の第一人者であり、Google Brainの共同設立者、 Baiduの元副社長兼チーフサイエンティスト、スタンフォード大学の教授という凄い経歴の持ち主です。
講義の概要
「Week 6」では、以下の内容が、約6時間程度で学べます。
講義の内訳
講義の内訳は以下の通りです。
<機械学習アルゴリズムの良し悪しを評価する方法>
■Deciding What to Try Next
- トレーニングデータとは別のテストデータで予測エラーが多発した場合、「トレーニングデータを増やす」、「説明変数を増減させる」、「多項変数を追加する」、「正則化パラメータλを調整する」という手段が考えられる。
- どの手段を取るかをランダムに決めると時間が無駄になる可能性が高いため、まずは、機械学習アルゴリズムの評価をすべき。
■Evaluating a Hypothesis
■Model Selection and Train/Validation/Test Sets
- テストデータでのパフォーマンスが悪かった場合は、テストデータでうまく予測できるように機械学習アルゴリズムの調整を行う。
しかし、これにより、テストデータに最適化されたアルゴリズムになってしまい、他の一般的なデータでの性能を評価できない。 - この問題を回避するために、トレーニングデータ(60%)、Cross Validation set(20%)、テストデータ(20%)の3種類にデータセットを分けて評価を行う。
<評価結果を踏まえた機械学習アルゴリズムの改善方法>
■Diagnosing Bias vs. Variance
- 期待した精度が得られない場合に、アンダーフィッティング、オーバーフィッティングのどちらの問題に陥っているかを判別する方法を説明。
■Regularization and Bias/Variance
- アンダーフィッティング・オーバーフィッティングの問題を解消できる、最適な正則化パラメータλを選択する方法を説明。
■Learning Curves
- 高バイアス・高分散の場合の、トレーニングデータ数と予測エラーの関係を説明。
- 高バイアスの場合、トレーニングデータを増やしても、精度は上がらない。
- 高分散の場合は、トレーニングデータを増やすと、精度が上がっていく。
■Deciding What to Do Next Revisited
- 以前の講義「Deciding What to Try Next」の再掲。
<スパムフィルタの実装例>
■Prioritizing What to Work On
- スパムフィルタを実装する手順を説明。
- 良いスパムフィルタを作るために、「とにかく沢山データを集めるか」、「説明変数の精査をするか」、「機械学習アルゴリズムに磨きをかけるか」といった方法があるが、どの方法が一番有効か判断するのは難しい。
■Error Analysis
- 機械学習の誤判定問題を改善するアプローチを説明。
まずは汚くても良いので、シンプルなアルゴリズムを実装し、cross validation dataでテストする。
↓
ラーニングカーブを描画し、データ追加か説明変数を増やすか等の方針を決める。
↓
誤判定が生じたデータを手動で分析し、誤判定が生じたデータの傾向を見つける。
■Error Metrics for Skewed Classes
■Trading Off Precision and Recall
- 適合率(Precision)、再現率(Recall)はトレードオフの関係がある。
- 仮定関数の結果を0,1に分類する際の閾値により、適合率(Precision)、再現率(Recall)のどちらを重視するかが決まる。
■Data For Machine Learning
- 有効なデータを集めるには、「そのデータがあれば、人間の専門家が自信を持って予測できるか?」ということを考えて、データを集める必要がある。
- 説明変数が多いアルゴリズムのトレーニングをする場合には、大量のデータを使うのが有効。
どういう人におすすめか
「機械学習のアルゴリズムを実装してみたは良いが、思ったような予測精度が得られない」という課題を抱えた人が、「どのようなアプローチで対処すれば、効率的に予測精度を上げられるか」を学べる良い授業だと思います。
「Andrew Ng」氏の説明はとても分かりやすいため、是非動画を見てみてください。
【書評】日経コンピュータ 2020年5月14日号 〜百花繚乱、アグリテック〜
表紙は、「百花繚乱アグリテック AI、IoT、ドローン、ロボットが農業を救う」です。
印象に残ったテーマ① コロナによるパラダイムシフト
GMOやメルカリが印鑑を廃止しようとしているというニュースが紹介されていました。
また、脱印鑑の動きは、コロナによる影響の一面でしか無いとも述べられていました。
この記事のように、今後、今までの慣例が通用しないケースが多く発生しそうです。
アフターコロナの世界で何が慣例になるか、世の中の動きにアンテナを張る必要があるため、システムだけの勉強をしていればいい時代は終わったのだと意識させられました。
印象に残ったテーマ② アグリテックによる農業の課題解決
先進ITで農業を進化させる「アグリテック」として、「クボタのIoTコンバインによる米の収穫量アップ」や「ドローンによる害虫探索」等が紹介されていました。
農業は大昔から続いている業態であり、先人たちの情報の蓄積により生産性・品質が改善してきたという事実があります。
このように、情報の蓄積が生産性・品質向上に結びつく業態だからこそ、AIのように、「大量のデータを基にアルゴリズムを改善していき、効果を得る技術」が役に立つのでしょう。
他の業態も、農業での効果を参考に、先進IT技術の活用を進めていって欲しいものです。
印象に残ったテーマ③ 日本郵便が丸投げ脱却によりコスト8割減を達成
日本郵便が鈴木義伯CIO主導のもと、従前の丸投げ体質を脱却し、コストを8割減した記事が紹介されていました。
この記事の中で、パソコン13万台の更改について、「過去とほぼ同様の更改方針とすることが決まっていた」ところを、鈴木義伯CIOの鶴の一声で、「世の中のスタンダードに則した更改方針に転換させた」点が印象的でした。
大規模更改だと、どうしてもリスクが低い、過去実績のある手法を取りがちですが、その時々の世の中のスタンダードも踏まえた手法を考えることが重要だと気づかされました。
世の中のスタンダードが何なのかにアンテナを張る必要があります。
まとめ
IT技術の進化やコロナによる影響等により、世の中が大きな転換期を迎えていると感じさせられました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 5」〜ニューラルネットワークの実装方法を学びたい〜
前回(Machine Learning(機械学習) Week 4)は、ニューラルネットワークの概念を学びました。
今回は、ニューラルネットワークの具体的な実装方法について学びます。
<過去の記事>
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 1」〜機械学習の種類を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 2」〜複雑なケースでの回帰分析を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 3」〜分類の具体的なアルゴリズムを学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 4」〜ニューラルネットワークの概要を学びたい〜 - 継続力
講師
アンドリュー・エン(Andrew Ng)氏です。
人工知能研究の第一人者であり、Google Brainの共同設立者、 Baiduの元副社長兼チーフサイエンティスト、スタンフォード大学の教授という凄い経歴の持ち主です。
講義の概要
「Week 5」では、以下の内容が、約5時間程度で学べます。
- ニューラルネットワークの目的関数の最適化アルゴリズムであるバックプロパゲーションの概念
- バックプロパゲーションの実装方法
講義の内訳
講義の内訳は以下の通りです。
<ニューラルネットワークの目的関数の最適化アルゴリズムであるバックプロパゲーションの概念>
■Cost Function
- ニューラルネットワークのCost function(目的関数)について説明。
■Backpropagation Algorithm
- ニューラルネットワークのCost function(目的関数)を最小化するために、バックプロパゲーション(Backpropagation Algorithm)を使用する。
- バックプロパゲーションのアルゴリズムについて説明。
■Backpropagation Intuition
- バックプロパゲーションの計算イメージを説明。
<バックプロパゲーションの実装方法>
■Implementation Note: Unrolling Parameters
■Gradient Checking
- バックプロパゲーションの算出値をチェックする方法として、Gradient Checkingを説明。
- Gradient Checkingは遅いため、Gradient Checkingでバックプロパゲーションアルゴリズムの確からしさをチェックした後は、Gradient Checkingはオフした方がいい。
■Random Initialization
- ニューラルネットワークの重み付けパラメータθの初期値を全て0にすると、バックプロパゲーションで計算したアクティベーションユニットが全て同一値になってしまい、うまく計算できない。
この問題を防ぐために、重み付けパラメータθの初期値はランダムな値を用いる (Symmetry breaking)。
■Putting It Together
- ニューラルネットワークのトレーニング順序を説明。
- ニューラルネットワークの隠れ層、クラス数等の構造を決める
→重み付けバラメータの初期値にランダム値を設定
→仮定関数を計算するためにフォワードプロパゲーションを実装
→目的関数を計算する処理を実装
→導関数を算出するためにバックプロバゲーションを実装
→Gradient Checkingでバックプロバゲーションの確からしさをチェック
→確からしさがチェックできたら、Gradient Checkingはオフする
→目的関数を最小化するために最急降下法や高度な最適化手法とバックプロバゲーションを組み合わせて使用
■Autonomous Driving
- ニューラルネットワークを自動運転に適用した例を紹介。
- 最初は手動で運転し、AIにハンドル操作を学習させる
→AIの学習が終わった後は、AIに運転させる。
どういう人におすすめか
「ニューラルネットワークを使って、どうやって予測しているのか?」と疑問を抱えている人に対して、「最適化アルゴリズムの学習を通じて、ニューラルネットワークによる予測のイメージ」を掴める良い授業だと思います。
「Andrew Ng」氏の説明はとても分かりやすいため、是非動画を見てみてください。
【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 6月号 〜A/Bテストで成長を加速させる 実験する組織〜
表紙は、「A/Bテストで成長を加速させる 実験する組織」です。
ブッキング・ドットコム、フェイスブック等のグローバル企業が、如何にしてビジネスの中で実験を繰り返し、顧客に提供する価値を向上させているかを紹介しています。
また、日本企業でビジネス実験が進まない原因と対策についても説明しています。
数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 6月号 [雑誌]実験する組織-A/Bテストで成長を加速させる- 巻頭対談 野中郁次郎×入山章栄
- 作者:ダイヤモンド社
- 発売日: 2020/05/09
- メディア: 雑誌
- 印象に残ったテーマ① ビジネス実験を重ねる文化が企業を成功に導く
- 印象に残ったテーマ② 成長し続ける企業にはデータが欠かせない
- 印象に残ったテーマ③ 日本企業も「実験する組織」に変わる必要がある
- まとめ
印象に残ったテーマ① ビジネス実験を重ねる文化が企業を成功に導く
「ブッキング・ドットコム」は、「WEBマーケーティングで使われるABテスト」等の「ビジネス実験」を年間2万5000件以上も実施しているようです。
このような規模のビジネス実験を繰り返し行ってきたからこそ、20年足らずで「世界最大のオンライン宿泊予約プラットフォーム」を提供するようになれたのではないかと言われています。
では、そもそもビジネス実験にはどのような効果があるのでしょうか?
それは、仮説検証のスピードアップが挙げられます。
仮説検証が重要であるとよく言われますが、仮説に対する効果を説明するのは難しいですよね?
このようなケースにおいて、ABテスト等のビジネス実験結果があれば、「論より証拠」であり、効果が目で見て分かりますよね。
このため、ビジネス実験のサイクルを回し続けることで、実際に効果がある施策を打ち続けることが可能になるのでしょう。
印象に残ったテーマ② 成長し続ける企業にはデータが欠かせない
企業が仮説検証を繰り返すためには、仮説を立てるためのインプットデータと、効果を検証するためのアウトプットデータが重要です。
そのため、「データは会社の宝」という意識を持ち、データを有効活用できる組織作り、仕組み作りが不可欠です。
また、データ分析は、スキルを持った会社にアウトソースしてしまいがちですが、この行動は「会社の宝」を外部に流出させてしまう、勿体ない行動であるようです。
社内でデータを分析、活用するために、データサイエンティストのニーズがますます高まりそうです。
また、データサイエンティストに限らず、社会が必要としているスキルにアンテナを張り、積極的に取り入れる重要性を感じました。
印象に残ったテーマ③ 日本企業も「実験する組織」に変わる必要がある
戦後からバブル期にかけての日本企業の躍進は目覚ましいものがありましたが、これは、世界の人々の「物」に対する欲求が大きかったためであるようです。
一方、現代においては、世の人々は必要なものを、ほぼ全て持ってしまっています。
このような世の中で日本企業が成長し続けるためには、「モノづくりのイノベーションから、顧客起点のイノベーション」へと変革していく必要があるようです。
如何にして、「顧客起点」を推進するか?
その鍵は、「ビジネス実験を繰り返すことによる顧客価値の特定」にあります。
本書では、「組織構造」、「意思決定」、「人材・人事」、「ダイバーシティー・インクルージョン」、「リーダーシップ」の観点で、日本企業を「実験する組織」に変える方法を紹介しています。
自分の会社を「実験する組織」に変えるために参考になると思うので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
「変化を恐れず、実験し続ける姿勢」が、「これからの世の中を生き抜いていくための鍵になる」と感じさせられる記事でした。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 6月号 [雑誌]実験する組織-A/Bテストで成長を加速させる- 巻頭対談 野中郁次郎×入山章栄
- 作者:ダイヤモンド社
- 発売日: 2020/05/09
- メディア: 雑誌
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 4」〜ニューラルネットワークの概要を学びたい〜
前回(Machine Learning(機械学習) Week 3)は、教師あり学習の分類問題のアルゴリズムとして、ロジスティック回帰を学びました。
今回は、ロジスティック回帰の弱点への対策として、ニューラルネットワークについて学びます。
<過去の記事>
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 1」〜機械学習の種類を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 2」〜複雑なケースでの回帰分析を学びたい〜 - 継続力
【Coursera】「Machine Learning(機械学習) Week 3」〜分類の具体的なアルゴリズムを学びたい〜 - 継続力
講師
アンドリュー・エン(Andrew Ng)氏です。
人工知能研究の第一人者であり、Google Brainの共同設立者、 Baiduの元副社長兼チーフサイエンティスト、スタンフォード大学の教授という凄い経歴の持ち主です。
講義の概要
「Week 4」では、以下の内容が、約5時間程度で学べます。
- ニューラルネットワークの概念とアルゴリズム
- ニューラルネットワークの実例
講義の内訳
講義の内訳は以下の通りです。
<ニューラルネットワークの概念とアルゴリズム>
■Non-linear Hypotheses
- 複雑な非線形仮定関数を解く際に、ロジスティック回帰の説明変数を増やす方法では対応しきれないため、ニューラルネットワークが必要になると説明。
■Neurons and the Brain
- ニューラルネットワークの歴史を説明。
■Model Representation I
- ニューロンの構造を模擬したニューラルネットワークのモデルを説明。
- このモデルでは、ロジスティック関数(シグモイド関数)を使う。
■Model Representation II
- ニューラルネットワークのシグモイド関数をベクトル形式で計算する方法を説明。
<ニューラルネットワークの実例>
■Examples and Intuitions I
- 入力に応じて1、0を返すような簡単な論理演算を行うケースに、ニューラルネットワークを適用する方法を説明。
■Examples and Intuitions II
- XNORの論理演算をニューラルネットワークで行う方法を説明。
- 手書き文字の判別にニューラルネットワークを適用した例を紹介。
■Multiclass Classification
- ニューラルネットワークで、歩行者・車等の複数のカテゴリーに分類する方法を説明。
どういう人におすすめか
「ニューラルネットワークという言葉は聞いたことあるけど、何のためにあるの?」といった疑問に答えてくれる良い授業だと思います。
「Andrew Ng」氏の説明はとても分かりやすいため、是非動画を見てみてください。