継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 6月号  〜A/Bテストで成長を加速させる 実験する組織〜

表紙は、「A/Bテストで成長を加速させる 実験する組織」です。

ブッキング・ドットコム、フェイスブック等のグローバル企業が、如何にしてビジネスの中で実験を繰り返し、顧客に提供する価値を向上させているかを紹介しています。
また、日本企業でビジネス実験が進まない原因と対策についても説明しています。


数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① ビジネス実験を重ねる文化が企業を成功に導く

「ブッキング・ドットコム」は、「WEBマーケーティングで使われるABテスト」等の「ビジネス実験」を年間2万5000件以上も実施しているようです。
このような規模のビジネス実験を繰り返し行ってきたからこそ、20年足らずで「世界最大のオンライン宿泊予約プラットフォーム」を提供するようになれたのではないかと言われています。

では、そもそもビジネス実験にはどのような効果があるのでしょうか?

それは、仮説検証のスピードアップが挙げられます。

仮説検証が重要であるとよく言われますが、仮説に対する効果を説明するのは難しいですよね?

このようなケースにおいて、ABテスト等のビジネス実験結果があれば、「論より証拠」であり、効果が目で見て分かりますよね。
このため、ビジネス実験のサイクルを回し続けることで、実際に効果がある施策を打ち続けることが可能になるのでしょう。

 

印象に残ったテーマ② 成長し続ける企業にはデータが欠かせない

企業が仮説検証を繰り返すためには、仮説を立てるためのインプットデータと、効果を検証するためのアウトプットデータが重要です。
そのため、「データは会社の宝」という意識を持ち、データを有効活用できる組織作り、仕組み作りが不可欠です。

また、データ分析は、スキルを持った会社にアウトソースしてしまいがちですが、この行動は「会社の宝」を外部に流出させてしまう、勿体ない行動であるようです。
社内でデータを分析、活用するために、データサイエンティストのニーズがますます高まりそうです。
また、データサイエンティストに限らず、社会が必要としているスキルにアンテナを張り、積極的に取り入れる重要性を感じました。 

 

印象に残ったテーマ③ 日本企業も「実験する組織」に変わる必要がある

戦後からバブル期にかけての日本企業の躍進は目覚ましいものがありましたが、これは、世界の人々の「物」に対する欲求が大きかったためであるようです。
一方、現代においては、世の人々は必要なものを、ほぼ全て持ってしまっています。

このような世の中で日本企業が成長し続けるためには、「モノづくりのイノベーションから、顧客起点のイノベーションへと変革していく必要があるようです。

如何にして、「顧客起点」を推進するか?
その鍵は、「ビジネス実験を繰り返すことによる顧客価値の特定」にあります。

本書では、「組織構造」、「意思決定」、「人材・人事」、「ダイバーシティー・インクルージョン」、「リーダーシップ」の観点で、日本企業を「実験する組織」に変える方法を紹介しています。
自分の会社を「実験する組織」に変えるために参考になると思うので、ぜひ読んでみてください。

まとめ

「変化を恐れず、実験し続ける姿勢」が、「これからの世の中を生き抜いていくための鍵になる」と感じさせられる記事でした。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。