継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

【書評】大手町のランダムウォーカー「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」 〜財務3表が絶対に読めるようになる方法を紹介〜

財務諸表は読めますか?

私は、何度も読もうとチャレンジしましたが、ことごとく挫折しました。。。

そんな私ですが、もし、一番最初に本書を手にしていたら、絶対に財務諸表が読めるようになっていたという自信があります。
そんなことが自信を持って言える程、本書の説明はわかり易いです。
また、メルカリやソフトバンク等の実在する企業の財務三表を題材としたクイズがふんだんに盛り込まれており、本書で学んだ知識を自慢したくなること間違い無しです。 

 

本の紹介

著者「大手町のランダムウォーカー」氏は、Twitterフォロワー数3万人超。公認会計士試験合格後、大手監査法人勤務を経て独立された方です。
「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」を合言葉に「大手町のランダムウォーカー」として「#会計クイズ」を始め、様々な業種・立場の人をネット上で巻き込み好評を博しています。
本書を読めば、確かに「日本人全員が財務諸表を読める世界を創れる」のではないか思わされるほど凄い本です。

 

印象的なポイント① 決算書を読む力をつけるためには、実在する企業の決算書を読むのが一番手っ取り早い

決算書は何も知らないまま読み込もうとすると、結構難しくて挫折しやすいものでもあります。「入門書を何冊も買って読んでしまう」「何回読んでも、なんとなくしかわからない」という声をよく聞きます。
 これはなぜかというと、一番の理由は「読んでも、自分ごととして理解できないから」ということです。会計の入門書の多くは、「よりかんたんに、わかりやすく」するために、架空の企業の財務諸表をもとに勉強できるようになっています。
 ただ、サンプルの決算書例を見て数字を追うだけでは、顔のない人の名前を覚えようとするなもので、理屈の理解はできても記憶に定着しませんし、本心から納得するのは難しいでしょう。
 また、サンプルの例だけを見ていては、当然ですが企業の戦略をひもとく能力は身につきません。

つまり、最短で決算書を読む力をつけるためには、実在する企業の決算書を読むのが一番手っ取り早いのです。

以前、別の本で決算書の読み方を学ぼうとした時に、決算書の読み方が正しく理解できなかった原因はこれか、と気づかされました。。。

確かに架空の企業で説明されても、興味が湧かないんですよね。。。
しかも、読んだことをすぐに忘れて、本を読んだ時間が無駄になったことを思い出しました。

本書は、メルカリやソフトバンク等、実在する企業を例に、財務三表の見方を説明してくれます。
読み進めるたびに、「なるほど」と気づかされるポイント満載の内容になっており、他の人に知識を自慢したくなること間違い無しです。

 

印象的なポイント② 財務三表(貸借対照表B/S、損益計算書P/L、キャッシュフロー計算書C/S)の分かり易すぎる説明

貸借対照表B/S

単に企業にどんな資産があって、その資産をどうやって入手したかを表しているだけだと思えば、とても理解しやすい表です。

 

損益計算書P/L

「企業の1年間の活動の中で、いくら売り上げて、いくら費用がかかったのか、そしてその結果、いくら利益がでたのかを記録したもの」

 

キャッシュフロー計算書C/S

「その企業の現金・預金がどれくらい増減したのか」を計算する書類。キャッシュフロー計算書は、簡単に言ってしまえばこれだけです。

 

上記の言葉だけでも十分わかりやすいですが、本書では、各用語の意味を図解を通して更にわかり易く説明してくれています。
私自身、今まで全然理解できなかったB/S、P/L、C/Sの意味が、本書を通じてスンナリと理解できました。


また、具体的な企業の決算書を例としたクイズがふんだんに盛り込まれています。
これらのクイズを通じて、今まで読める気がしなかった財務三表が読めるようになったという確かな手応えを感じられると思います。

 

印象的なポイント③ B/S、P/Lをつなげてみると深い分析ができる

 B/SとP/Lは利益と純資産という部分でつながっているということです。それぞれ単体で見て分析するのはもちろんですが、この2つを同時に見なければ深い分析は難しいのも確かです。
 まずは単体でそれぞれをみる→その後にB/SとP/Lを同時にみるというようにすれば、より深い分析ができるのです。

いままで関連性が見出せなかったB/S、P/Lの関連性がすんなりと腹落ちしました。
本書を読むと、いままで何となくでしか見ていなかった決算書も、楽しんで読めそうな気がしてきます。
まずは自分の会社の決算書から分析してみたいと思います。
 

まとめ

本書を読んで、すっかり財務三表に対する抵抗感がなくなりました。
あとは、株式の投資先や自分の会社の財務諸表を読んで、本書を学んだことを定着させたいと思います。
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。