【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2021年 1月号 〜ESG経営の実践〜
表紙は、「ESG経営の実践」です。
昨今、ESG経営という言葉を耳にすることも多くなってきたのではないでしょうか?
ESGは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の3要素を指します。
言葉だけではピンと来ない、ESG経営の重要性と取り組み方が本号で紹介されています。
目先の仕事に囚われず、一つ上の視点で仕事を考えるきっかけになりますので、是非読んでみてください。
印象に残ったテーマ① ESGが重視される理由
ESGという言葉をよく耳にしますが、なぜESGが企業経営において重視されるようになったのでしょうか?
それは、ESG活動で成果を出せる企業は、優れた財務成果をもたらす可能性が高いという投資家の期待があるためです。
要するに、自社だけの利益を追求するのではなく、社会全体の利益を追求できる余裕のある会社は、将来的にも成長し続けられる可能性が高いという仮説によるものです。
これはある程度納得できる仮説ではないでしょうか。
例えば、日常の仕事でも、自分自身の本業だけで成果を出している社員よりも、もう1段階上の視点で、会社、社会の視点で成果を出せている社員の方が優れていますよね。
このように、会社の将来の成長可能性を示すためにも、ESG経営を追求することには大きな意味があるのです。
印象に残ったテーマ② ESGの優先順位
ESG経営に取り組む際に、どの要素から手をつけるかは悩ましい課題ですよね。
この課題に対する、大手製薬会社エーザイCFOや早稲田大学大学院の客員教授を務められている柳良平氏の、「GなくしてEとSは成り立たない」という信念が印象的でした。
EやSを追求するためには、まずは、Gを追求し、会社経営の基盤となるバランスシートを安定させることが重要と説いています。
このように、バランスシートが安定していないとESG経営が難しい点からも、ESG経営がうまく行えている企業は投資先として有力そうですね。
印象に残ったテーマ③ ESGに対するメガトレンド
ESG経営の他に、昨今よく耳にする言葉として「SDGs」があるのではないでしょうか?
この二つの言葉にどういう関係あるのでしょうか?
「SDGsが目的、ESGは手段」という関係があるようです。
国連が定め、全世界で共有されているSDGsを達成を目指すことが人類の目標になりました。
その目標を達成するために企業がすべきことがESG経営なのですね。
なぜ今ESG経営が注目されているか腹落ちしました。
そして、ESG経営は、SDGsの達成期限である2030年までは注目され続けることでしょう。
まとめ
言葉はなんとなく聞いたことがある程度であったESG経営が、非常に重要であり、ひとごとではないことに気づくことができました。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。