継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 12月号  〜サプライチェーンの競争力〜

表紙は、「デジタル変革で強化する サプライチェーンの競争力」です。

 

コロナ禍以前は、各国が安い資源や大きな市場を求めて、グローバルなサプライチェーンの構築を推進してきました。
しかし、今回のコロナ禍で他国とのやりとりが難しくなったことで、グローバル化戦略の危うさが浮き彫りとなりましたよね。
本号では、そうしたサプライチェーンの課題と対策が紹介されています。

 

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① サプライチェーンの効率性と適応力を高める方法

サプライチェーンの効率性と適応力を高める方法は以下の3点です。

多くの企業は2点目のリスク回避力を強化するところまでは考えているのではないでしょうか。
しかし、もう一歩踏み込んで、レジリエンスを高める必要があるのですね。

例えば、工場に本来必要な生産能力よりも高い生産能力を持たせること等が該当します。

多くのビジネスでレジリエンスが重要視されてきていますが、サプライチェーンマネジメントでもレジリエンスについて考えるべきであることを知ることができました。

 

印象に残ったテーマ② ブロックチェーンによるサプライチェーンマネジメント

ビットコイン等の仮想通貨取引で一躍有名になったブロックチェーンの技術を、サプライチェーンマネジメントに応用する事例が紹介されていました。

例えば、食品が適切な温度で管理されて、消費者に届けられているかを管理するために使用しているようです。
具体的には、サプライチェーンの各時点において、異常な温度管理がされていた場合に、ブロックチェーン上に、この事実を記録します。
そうすることで、消費者、出荷者は適切な温度管理がされていたかを把握することができます。
他にも、製薬業界等、様々な業態におけるサプライチェーンにおいて、ブロックチェーンの活用が進んでいるようです。

 

印象に残ったテーマ③ サプライチェーン刷新は組織文化の改革から始めるべき

サプライチェーンマネジメントには、前述の通り、無駄の見える化から始める必要があります。
しかし、仮に無駄が見えるようになったとしても、組織として無駄を排除しようとする意識が必要ですよね。

いかにして、無駄を排除しようとする組織文化を作るかの事例として、パナソニック樋口泰行氏による、組織に存在する無駄をなくすための取り組みが紹介されていました。

例えば、週報のように内向きの仕事をなくしたり、社内の承認を得るための多段階の手続きの無駄を無くすといったことに取り組まれているようです。

樋口氏曰く、組織から無駄をなくすためには、トップが無駄だと叫び、組織文化と意識を変える必要があるようです。
大変な取り組みだと思いますが、今後のパナソニックの躍進に期待です。

 

まとめ

サプライチェーンマネジメントも、コロナ禍で大きく変わった物の一つですね。
コロナ禍から、いかに上手く回復するかが、各企業に求められています。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。