継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 11月号  〜ワーク・フロム・ホームの生産性〜

表紙は、「特集 ワーク・フロム・ホームの生産性」です。

アフターコロナの世界でスタンダードになりつつある、テレワーク(ワークフロムホーム)の課題と、対策について書かれていました。
会社ごとにテレワーク導入の進み具合も違うでしょうから、世の中の経営者の方々が気にしているテーマなのでしょう。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 偶然の出会いや交流を確保するためのコミュニケーション努力が重要 

最近では世間一般のテレワークの習熟度が上がってきたこともあり、コロナ以前と同等の生産性が得られているという意見が増えているようです。
しかし、テレワークにより、大事な要素が失われつつあるという問題が提起されていました。
何かというと、コロナ以前の働き方では、職場付近での人との出会いや、同僚との何気ない会話の中から、思い掛けない良いアイデアやきっかけを得られる可能性がありましたが、テレワークによりそういったチャンスが失われてしまっているということです。

確かに、テレワーク中に、同僚とちょっとした雑談をするのは難しいですよね。
こういった機会が失われないようにするために、リーダー層が率先してコミュニケーションの時間を確保することが重要と述べられていました。
具体的な方法は会社の実情に合わせて考える必要がありますが、どの会社も課題と感じていることでしょうから、近いうちにベストプラクティスが提示されるのではないかと思います。

 

印象に残ったテーマ② リーダーとの1対1ミーディングが有効

前述のベストプラクティスの一例がマイクロソフトのデータを元に分析されていました。
リーダーとの1体1ミーディングの時間が長い社員ほど、テレワーク前後での労働時間の増加量が少ないという結果が得られたようです。

これは、非常に有用なデータだと思います。
1対1ミーディングにより、部下はモチベーションを保つことができます。
また、リーダーが部下のことをよく知り、部下の目標達成のためにリーダー自身がサポートしないといけないという意識を高めるために有効なのでしょう。

是非とも1対1ミーディングの時間を確保するように意識したいものです。

 

印象に残ったテーマ③ 仕事のやらされ感をぬぐうには利他の精神を持つことが大事

昔から仕事へのモチベーションが大事なのは変わりませんが、今の世の中ほどモチベーションを保つのが難しい時代はないのでしょうか。
日立はこういったモチベーション維持に対する課題への対応として、「Make a Differnce!」というアイデアコンテンスを2015年から始めたようです。
最近では、コロナウイルス対策のアイデアを募ったところ、たった2週間で1430件ものアイデアが集まったというのだから驚きです。
社会貢献を意識するアイデアを考えることで、仕事のやらされ感をなくすことができるのでしょう。

他の会社も、優秀な社員のアイデアを眠らせたままにしないためにも、こういったアイデアコンテストをどんどん導入していって欲しいものです。

 

まとめ

テレワーク(ワークフロムホーム)は、これからの世の中のスタンダードになるのでしょう。
こういったパラダイムシフトをしっかりと認識して、いち早く順応できるようにするためには、社会の動向に目を光らせておく必要があります。
他にも非常にためになることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。