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【書評】【洋書】シドニィ・シェルダン「The Other Side of Midnight(真夜中は別の顔)」

ギネスブックに載るほどのベストセラーを連発していた作家「シドニィ・シェルダン」の本です。

シドニィ・シェルダン」の本は、基本的にはどの本もストーリーが明快でサクサク読み進められます。

 

ただし、本書は、シーンが目まぐるしく変わり、登場人物も多い為、シドニィ・シェルダンの本の中では難しい部類に入ると思います。

 

本書「The Other Side of Midnight(真夜中は別の顔)」は、第一次世界大戦第二次世界大戦頃の時代を舞台に、物語が繰り広げられます。

アメリカ人パイロット(ラリー)に弄ばれたフランス人女性ノエルが、ラリーに復讐するために成功者を目指します。

一方、アメリカでは、キャサリンという女性の生活が独立して描かれます。

当初ノエルと全く関連がなかったキャサリンですが、あることをキッカケに、ノエルの人生と複雑に絡み合っていくこととなります。  

 

洋書としての読みやすさ

単語数は「131,000」語です。

 

本書「The Other Side of Midnight(真夜中は別の顔)」は、シドニィ・シェルダンの本の中では難しい部類に入ると思います。

「Rage of Angels (天使の自立)」や「Master of the Game(ゲームの達人)」よりもかなり難しいです。

 

シドニィ・シェルダンの一冊目としては選ばない方が良いと思います。 

ある程度英語力に自信が出てきてから手をつけた方が良いでしょう。

 

おすすめポイント 

アメリカ人から見た、戦時中の日本を知ることができる。

日本人が書いた歴史の教科書では出てこないような、事実がいくつか登場します。信ぴょう性は不明ですが、物事を一つの面から見ないことの重要性に気付かされます。

 

気になった表現

①ノエルの美しさ

At seventeen the promise of Noelle’s early beauty had been more than fulfilled. She had matured into an exquisite woman. She had fine, delicate features, eyes a vivid violet color and soft ash-blond hair. Her skin was fresh and golden as though she had been dipped in honey.

→17歳のとき、ノエルは非常に美しかった。彼女は絶世の美女に成長していた。彼女は細く、容姿端麗で、目は鮮やかな紫の色と柔らかな灰金髪。まるで蜂蜜に浸されたかのように、彼女の肌はみずみずしく、光り輝いていました。

 まずは、ノエルの美しさを頭にいれて物語を読み進めましょう。

ノエルの異常行動が多く登場しますが、この美しさを頭に入れていれば許せることでしょう。 

 

②ノエルの異常行動

'I want you to grow to be big and strong,’ she said as she drank her milk. ‘I want you to be healthy…healthy and strong when you die.’ She lay in bed every day plotting her vengeance against Larry and his son.

→「大きく強くなるのよ」彼女は牛乳を飲みながら言った。「あなたが死ぬ時、健康で強くあってほしい。」彼女は毎日、ラリーと彼の息子に対する復讐を思いながら眠りについた。

ラリーの子供を堕ろす前の状況です。

子供を強く健康にしてから堕ろすという、常人には到底理解できない異常行動ですね。

 

③ノエルの執念深さ

She had taken her first vengeance on Larry, but it was only the begging.

→ラリーへの最初の復讐が終わった。ただし、まだ始まりに過ぎない。

ラリーの子供を堕ろした時の発言です。

この先の復讐劇の過激さを匂わせる発言です。

 

まとめ

非常に長編で読み応えのある本です。

ノエル、キャサリン、ラリーの人生が巧妙に絡み合っていくストーリーを是非味わってください。