【書評】日経コンピュータ 2020年1月9日号 〜新春大予測 20の「未来」展望、2020年の日本はこうなる〜
表紙は、「新春大予測 20の「未来」展望、2020年の日本はこうなる」です。
2020年の鍵となる、5GやAI、量子コンピュータ等の技術が多く取り上げられています。
今後のトレンドとなる技術情報が一気に学べるため必見です。
数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。
- 印象に残ったテーマ① 「2025年の崖」!SIer、IT技術者に大きな変化が訪れる!
- 印象に残ったテーマ② 5Gにより機械故障が無い社会になる
- 印象に残ったテーマ③ 2020年度のデジタル関連予算が大幅増
- まとめ
印象に残ったテーマ① 「2025年の崖」!SIer、IT技術者に大きな変化が訪れる!
2025年の崖として以下が紹介されていました。
- 2025年に既存基幹システムの老朽化問題が深刻になる。
対策していないと、会社のシステム投資費の9割が保守運用費に費やされる(=新規ビジネスに投資できなくなる)。
また、国内のITシステム障害による被害総額が、毎年最大12兆円にもなる。 - 2025年には、DX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが今以上に活発になっている。
(=会社の主力ビジネスのデジタル化の動きが活発になっている。)
これらのニュースから、各社がDXにシフトするために、既存基幹システムをDXに対応しやすい形に作り変える動きが加速しそうです。
それにより、2025年までには、「基幹システムを単純に置き換えるような類いの案件」は少なくなる見込みのようです。
そうすると、「基幹システムを単純に置き換えるようなプロジェクト」だけを生業としていたSIerやIT技術者にとっては大きなピンチが訪れることになります。
一方、コンサルティング等に強みがあるようなSIer、IT技術者であれば、この変化はピンチではなく、チャンスになるでしょう。
2025年のシステム開発の大きな変化を、ピンチではなく、チャンスとして捉えられるように、最新技術をキャッチアップする姿勢を常に持ち、付加価値の高い仕事をすることを心がけたいものです。
印象に残ったテーマ② 5Gにより機械故障が無い社会になる
5Gによりあらゆるものがインターネットにつながるようになります。
それにより、機械が自ら故障しそうであることを通知し、故障の予防が可能になるという記事が紹介されていました。
機械故障が無ければ、機械が使えないことによる機会損失がなくなり、企業・個人双方にとって、大きなメリットになります。
5Gは 2020年3月から商用化されるようです。
5Gの特性「超高速通信」、「超低遅延」、「多数同時接続」により、機械故障の防止以外にも、どれだけ社会が変わるか楽しみですね。
印象に残ったテーマ③ 2020年度のデジタル関連予算が大幅増
「マイナンバー関連」や「量子コンピュータ関連」等で、1兆円近く予算が増額されるという記事が紹介されていました。
特に印象に残ったのが、「GIGAスクールネットワーク構想」というもので、「全小中学校生にパソコンを持たせ、無線LAN等も整備する」というものです。
これからの小中学生は、ますますデジタルネイティブ化が進みそうですね。
この動きは、「IT技術が国力を増強するために重要な技術である」と、日本政府が考えていることの現れだと思います。
ビジネスパーソンにとっても、IT技術を毛嫌いせずに、積極的に学ぼうとする姿勢がこれまで以上に重要になりそうです。
まとめ
IT産業がこれからも発展し続けるであろう、明るいニュースが多く紹介されていました。
IT技術者の仕事がなくなることは当分なさそうです。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。