継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

【書評】清水久三子「一流の学び方」 〜無駄無く稼げる学習方法を紹介〜

「今、何か勉強していますか?」


本書には、勉強している人にとっても、勉強していない人にとっても有益な情報が書かれています。
勉強している人は、今の勉強方法が最適かを見直す機会が得られます。
勉強していない人は、どうすれば勉強が続けられるかが分かります。


人生100年時代を勝ち抜くためには間違いなく学習が必要です。
本書を読んで、効率的に成長し続ける方法を学びましょう。 

 

本の紹介

一流の学び方

一流の学び方

 

著者「清水久三子」氏は、日本IBMグローバル・ビジネス・サービス事業部、ラーニング&ナレッジ部門リーダを務められた方です。
1500人以上のコンサルタントの指導育成経験を持ち、「プロを育てるプロ」として知られています。
コンサルタントのような学びのプロに指導している筆者の書いた本ですので、本書を読むことで、「確実に成果に結びつくための勉強法」が身につくと思います。 

 

印象的なポイント① 全体感を把握しながら学習する

P73

全体を把握してから学習すれば、スパイラルに学ぶことができます。

どういうことかと言うと、あるテーマに対して一点突破で学習するのではなく、全体をまんべんなくなぞりながら、着実に学習を進めていく、ということです。特に目の前の仕事に直結する学習に対しては、必ずこの「スパイラル型学習」を心がける必要があります。

勉強するとき、「いつまでにこうなりたい」という期限がありますよね。
そうしたときに、いきなり一つのことに手をつけては、本当に期限までに勉強を完了できるか分かりませんよね。


このため、まずは、今後学ぶことの全量を把握する必要があります。
まずは、どんなスキルが必要か、そのためにどんな本を使うか、それぞれのボリュームはどの程度かを見極めます。
そうして、期限までの学習計画を立てることで、期限までに全ての勉強を完了させることができるかの見極めができます。


すでに何か勉強を始めている方にとっても、一度立ち止まって目標とする姿を見つめ直して、勉強すべき内容の全体感を整理することは有意義だと思います。

 

 

P234

学習には「ラーニングカーブ」というものがあります。学習量を横軸、学習効果を縦軸とした場合、常になだらかな右肩上がりの線を描くわけではありません。「しばらくはジリジリと低空飛行を続け、ある一点を超えると一気にググッと上昇カーブを描く。その後また低空飛行に入り、どこかの一点でまた上昇カーブに・・・・・・」といった繰り返し。これは「土台が身につくと、その後の吸収力や理解力が一気に向上する」ことの現れです。どんな領域の勉強にも当てはまることでしょう。
この「ある一点」をいかに早く迎えるかが、全体を通して効率よく学習するポイントになります。たとえ生涯をかけての学習テーマだとしても、最初の数週間〜数カ月の詰め込みが、その後の人生に大きく影響を与えるのです。

なかなか成果が上がらないと、モチベーションの継続は難しいですよね。
ラーニングカーブを理解しておくと、成果があがるために必要なことがわかるため、モチベーションが低下しづらい勉強方法がわかります。
スタートダッシュがうまく決まれば、途中からは成長した自分の姿が勝手にモチベーションを上げてくれるはずです。

 

印象的なポイント② 本質の理解が最終目標

P221

「概念の理解」で基礎知識を把握し、「具体の理解」で幅広い情報をインプットして、「体系の理解」で自分なりに体系化します。そして次の「本質の理解」が、学びの最終段階になります。
「つまり一番大切なのはこういうこと」-自分が知識や経験を総動員して、最後にこの一言をひねり出す。これが「本質の理解」です。 

P222

「本質」は言葉や文章で表してもいいのですが、最も端的に表せるのは因数分解です。

この文章を読んだときに、京セラやKDDIの創業者「稲盛和夫」氏のことが頭に浮かびました。
稲盛和夫」氏は「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という方程式を考案しています。
まさしく、人生や仕事の結果がどうすれば出るかの「本質」を掴まれているのだと思います。
自分が専門とする分野において、早くこのような本質にたどり着きたいものですね。

 

印象的なポイント③ 上手に人から学ぶための質問の仕方

P149

上手な質問は、自分が何を知りたいのか、何を目指しているのかを明確にしたうえで聞いてくる質問です。「なぜ、それが知りたいの?」と聞き返されても、戸惑うことなく即答ができる、そういう質問です。

研修で質問しないといけない機会って結構ありますよね。


そういったときに、自分ならどういう質問をするかを考えると、積極的に研修を受講することができ、頭に残ります。


その際、質問の仕方に注意が必要です。
「自分にどう役立てたいのか?」を意識して質問を考えるようにしたいものです。
この質問を考えること自体が、研修の内容を実務にどう役立てるかを考えていることになります。

 

まとめ

勉強に対するモチベーションが上がる本です。
是非とも本書を読んで、効率的な学習方法を把握し、年収をアップさせましょう。 

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。 

一流の学び方

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