継続力

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【書評】中島聡「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」 〜仕事の仕方が抜本的に変わる!期限に追われる仕事の仕方から卒業する方法を紹介〜

生産性を高めるための本は色々と読んできましたが、実践のしやすさという点で本書は非常に優れた本だと思います。
また、本書は、仕事の進め方を抜本的に変えてくれるだけでなく、勉強に対する姿勢、楽しい人生を送るための姿勢を変えてくれます。


副題の通り、「スピードは最強の武器である」ことが理解できます。
本書を読んで、期限に追われる仕事の仕方から卒業し、仕事を追える状態になりましょう。 

 

本の紹介

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
 

著者「中島聡」氏は、元マイクロソフトの伝説のプログラマーです。
早稲田大学時代に、学生ながらにして世界初のパソコン用CADソフトで1億円のロイヤルティを稼いでいます。
また、米マイクロソフト時代に、今や無くてはならない、「右クリック」「ダブルクリック」「ドロップ&ドラック」を現在の形にした方です。
本書では、そんな伝説のプログラマーの仕事術を紹介してくれています。

 

印象的なポイント① 二割の時間で八割の仕事を完了させる

P156

締め切り直前ではなく、締め切りよりもはるか前に、期日に間に合わせられるかどうかを見極めることが大事なのです。この段階で「まだ2割しか時間を使っていないから大丈夫」と思うのは大間違いです。全力疾走で2割の期間を使って、まだ「ほぼ完成(8割方完成)」の状態に持っていけてないのだったら、かなりの確率で締め切りには間に合わないと判断すべきです。

時間の使い方が全く違いました。


私の場合、本当の期限の多少前に、自分の中での期限を設定して、自分が立てた期限にギリギリ間に合うように仕事をしていました。
この進め方だと、どうしても一定の速度で頑張り続けなければならず、結構ストレスが溜まります。
また、突発的な割り込みタスクで、期限が守れない可能性もあります。


一方、筆者の仕事の進め方は、最初の二割の時間で全体の八割の仕事を終わらせ、全体観をつかんだ上で、残りの時間で、品質をあげていくという方法です。
この方法であれば、最初の二割は大変ですが、残りの八割の時間はゆったりと仕事ができ、ストレスが溜まりにくいと思いました。
また、余裕があるので、突発的な割り込みタスクにも対応できます。
是非とも真似したい仕事の仕方だと思います。

 

P157−158

時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し、締め切りが近づいたら流す

この考え方は非常に重要だと思いました。
余裕がある時に、一気に終わらせてしまわないから、後で忙しくなってしまうんですよね。。。
忙しい時に全力疾走するのは、自分で望んで全力疾走しているのではなく、追い込まれて、しかたなく全力疾走することになるため、かなりストレスが溜まります。


一方、余裕がある時の全力疾走は、自分で望んで全力疾走しているだけであるため、あまりストレスが溜まりません。
是非、この言葉を常に頭の中に入れておきたいものです。

 

P159

仕事の提出を前倒すのではありません。取り掛かりの時期をこそ前倒すのです。

 期限が変わらない中で、余裕を持って仕事をするためには、スタートを早めるしかないですね。
仕事を振られる側の立場だと、仕事の依頼者からの依頼が遅いと開始が遅くなってします。
仕事の依頼が遅いから今回も残業で対応しなきゃ。。。

と、ただ不満を言っていても一向に楽にならないので、前もって仕事を開始できるように依頼者に働きかけることが重要です。

 

P107−108

予習そのものも勉強になりますが、もっと重要なのは、授業そのものです。予習は自分がわからないところを明確にするための準備にすぎません。本当の勉強は授業中にするのです。授業で自分がわからなかったところを解決すれば、それが勉強になります。
(中略)
予習をするメリットは授業の内容を適切に理解できるという点だけではありません。授業を最大限に活用することで、復習や試験前の勉強の時間などを削ることができます。すなわち、時間の節約になるのです。

理想的な授業の受け方です。


何もかも前倒しでやろうとする筆者の姿勢が色濃く出ていると思いました。
授業を受けてから疑問点がでるようでは、遅いということですね。
今後研修を受ける際は、事前に予習して、事前に疑問点を明確にしておくようにしたいと思いました。

 

印象的なポイント② 英語は勉強するのではなく、使いながら学ぶ

P227

何かの実践のために知識が必要な場合、知識はやりながら覚えていくべきだということを言いたいのです。つまり、崖を飛び降りながら飛行機を組み立てていくのです。

P230

あなたのやるべきことは英語を勉強することではありません。英語を使って何かをすることです。

英語に限らず、何かを学ぶ時に、自分がその知識を使わなければならない状況に追い込めていますか?
私はできていませんでした。。。


知識を何に使いたいかを思い浮かべた上で、知識を使わざる負えない状況を先に作りたいと思います。
例えば、英語でネットサーフィンしたり、映画をみたり、英会話の授業の中で必要な情報を探るというのが有効だと思います。

 

 

印象的なポイント③ 自分から喜んで残業するほど楽しい仕事を選ぶ

P237

仕事は「頼まれなくても自分から喜んで残業するほど楽しい仕事か」どうかで選ぶべきなのです。月曜日が毎週つらくて、毎日夕方5時になるとそわそわし始めるような仕事を選んだら一生後悔します。
(中略)
つらいときがまったくないかと言えばうそになりますが、この職を辞めたいくらい苦痛かと言えば、けっしてそんなことはないのです。
解決できそうになかったバグが取れたときの快感といったらないし、新しい言語や開発環境を習得できた後にする全力疾走の開放感が、あまりに格別なのです。

どんな時も楽しい仕事があるわけはありません。


ただし、筆者の言う通り、仕事の中に面白いと感じられる点が少しはないでしょうか?
過去を振り返って、楽しいと感じた時は、どんな時だったでしょうか?
仕事を楽しむためには、楽しいと感じられたタスクに時間を使えるように努力するべきなんでしょう。


そのためにも筆者の仕事術で、タスクを一気に終わらせて、自分の好きなタスクに時間を使えるようにしたいものです。

 

まとめ

冒頭にも記載しましたが、生産性を高めるための本は色々と読んできましたが、本書は実践のしやすさという点で非常に優れた本だと思います。
本書を読んで、ラストスパート志向から卒業し、スタートダッシュ志向になりましょう。 

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である