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【書評】デイル・ドーテン「仕事は楽しいかね?2」 〜強いチームを作り、チームとして仕事を楽しむ方法を紹介〜

 「仕事は楽しいかね?」では、「仕事を楽しくするための方法として、試すことの重要性」が紹介されていました。
本書「仕事は楽しいかね?2」では、「個人としての仕事の楽しさ」ではなく、「チームとして、仕事を楽しくする方法」について述べられています。
「どうすれば、メンバー全員が活き活きとして仕事できるか」が気になっている方に非常にオススメの本です。


この本は、老人と主人公の対話形式で物語が進行します。

一般的なビジネス書のように一問一答形式ではないので、人によって本の解釈は異なりそうですが、私なりの解釈を基に本書を紹介します。

 

本の紹介 

仕事は楽しいかね?2

仕事は楽しいかね?2

 

  デイル・ドーテンは、米国を代表する人気コラムニストで、人材育成、キャリアアップによる能力開発や成功をテーマに独自の理論を展開しています。
元々は、マーケティング・リサーチ専門会社、リサーチ・リソーセスを起業し、マクドナルド等を顧客に持つ全米でもトップレベルの会社にまで成長させた方のようです。
本書は、「仕事は楽しいかね?」3部作の2作目です。

 

印象的なポイント① 最高の上司になる方法

P69

並みの上司:答えを教える。
優れた上司:質問を投げかける。(部下に答えを見つけさせることのほうが、答えそのものより大切である)

P79

並みの上司:部下の成長について、関与しない。
優れた上司:進歩という個人的な梯子をのぼる部下を、次の段に押し上げてやる。

P86

並みの上司:チームプレーヤーを探す。
優れた上司:同士を探す。 

この文章から、最高の上司になるためにすべきことは、「強いチーム」を作ることだと思いました。


「強いチーム」というのは、医療漫画「医龍」(乃木坂太郎作画)で

”誰かが助けてくれるのがチームじゃねえ。死にものぐるいで全員の役に立とうとするのがチームだ”

という境地に達しているチームです。

 

そのためには、上司は次のことをする必要があります。

  • メンバー全員がチームの役に立てるようにするために、一人一人の成長を後押しする必要があります。
    そのためには、手取り足取り教えてあげるのではなく、自分の頭で考えさせるような問いかけを投げかける必要があります。
    部下がなかなか思った通りに動かずに、答えを教えてしまいそうになりますが、強いチームを作るためには、一人一人のメンバーが自分で動けることが重要です。
  • 一人一人のメンバーの力を認め、思いやりを持って接することが必要です。

 

単に部下を成長させることだけとしか捉えないと、自分へのメリットがなく、ボランティアのような印象を受けますが、強いチームを作ることで、できる仕事の幅が増え、自分自身の仕事のチャンスを増やすことにもつながります。

 

印象的なポイント② 最高の部下になる方法

P93

優れた部下は上司より高いレベルでできることを何か一つは持っていて、ときとして上司の仕事をチェックしてくれるんだ。

「自分は部下としてどうあるべきか?」という問いに、答えをくれる文章です。


「先輩や上司の方が、長く仕事を経験しているから、自分よりも仕事ができるはずだ」というスタンスではダメということですね。
何かしら先輩や上司よりも高いレベルでできることが必要ということです。
たいていの場合において、先輩や上司は自分が見ている範囲よりも広い範囲を見ているのだから、自分が見ている範囲くらいは、先輩や上司よりも自分の方ができて当然と考える必要があります。


また、強いチームを作るために、部下自身も、自分の能力を最大限にあげる努力をし、チームに貢献する必要があると思います。

 

印象的なポイント③ 最高の上司・部下が働く環境

P91

実際、有能な上司と部下が手を取り合うと何がすごいって、上下関係が一切なくなって一つになることなんだよ。

P195

仕事は楽しくなくちゃだめだ。職場から笑い声が聞こえてこなければ、きみのやり方は間違っているということだろうね。

 

まさしく医龍

”誰かが助けてくれるのがチームじゃねえ。死にものぐるいで全員の役に立とうとするのがチームだ”

の境地に至った状態ですね。

 

一人一人が自分の持てる力を出し切って、チームに貢献できれば、仕事へのやりがいも感じられ、絶対に仕事が楽しいと感じると思います。
このような最高のチームを作れるような上司・部下になれるように、日々努力したいと思います。

 

まとめ

「チームの雰囲気が悪く、仕事が楽しくないと感じている方」に、「良いチームにするために、上司あるいは部下の視点で、自分にできることはないか」を考えるきっかけを与えてくれる本です。
チームの雰囲気を良くしたい、成果をあげたいと考えている人に是非おすすめの本です。 

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

仕事は楽しいかね?2

仕事は楽しいかね?2