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【書評】本多静六「私の財産告白」 〜投資元本の最大化、負けない投資方法を紹介〜

お金にまつわるニュースは色々ありますよね。

お金の不安がなくならないため、一生仕事をやめられない。。。どうにか、経済的に会社から独立できないものか、と考えていた時に、本書を読みました。

本書は、「経済的に会社から独立する方法」を教えてくれます。

また、「日々の仕事」に対するやる気も増しますので、仕事のモチベーションが下がった時に読むのもオススメです。

 

本の紹介 

私の財産告白 (実業之日本社文庫)
 

 天才中学生が投資を行う漫画「インベスターZ」(著者:三田 紀房)でも紹介された、投資家「本多静六」の本です。

本多静六博士は、「日本の公園の父」と称され、日比谷公園ほか、生涯を通じて数多くの公園設計に携わりました。苦学して東大教授になり、「月給4分の1天引き貯金」を元手に投資で巨万の富を築きました。

本書が本多静六博士の本で一番有名ですが、他に「人生計画の立て方」、「私の生活流儀」もおすすめです。本書が本多静六博士の本で一番有名ですが、他に「人生計画の立て方」、「私の生活流儀」もおすすめです。 

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印象に残ったポイント

私が特に印象に残った3点を紹介します。

 ポイント① 投資元本の増やし方

大切な雪達磨の芯

P36−37

金というものは雪達磨のようなもので、初めはホンの小さな玉でも、その中心になる玉ができると、あとは面白いように大きくなってくる。

 筆者は25歳から貯金、投資を初めて、40歳で、「貯金の利子や配当」が「給与」を超えたようです。

まずは、配当を得る上での元手となる、「投資元本の確保」に全力を注ぐべきとのことですね。

 

本多式「四分の一」貯金

P24

あらゆる通常収入は、それが入ったとき、天引分の四分の一を貯金してしまう。さらに臨時収入は全部貯金して、通常収入増加の基に繰り込む

 臨時収入には、著作収入やボーナスが含まれます。

よくある貯蓄法ですが、お金があればあるだけ使うのが人間の性なので、やはり初めからなかったものと考えて、天引きするのが有効ということですね。

 

副業の進め

P44

勤労生活者が金を作るには、単なる消費面の節約といった、消極策ばかりでは十分でない。本職に差し支えない限り、否本職のたしになり、勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトにつとめることである。私のアルバイトは、「一日に一項」の文章執筆の「行」によって始められた。

 

P46

この著作活動のほかには、私はさらに、世間でよくいわれている「学問の切り売り」をやった

 

雪だるまの芯を大きくするには、収入をいかに増やすかがポイントということですね。

この時代から精力的に副業を実践されていたのは、すごいと思いました。

また、「著作活動」、「学問の切り売り」ともに、「他の人に提供できる情報をいかにストックするか」が、お金を産みだすためには必要ということですね。

やはり情報は金になるということですね。

 

ポイント② 負けない投資方法

二割利食い、十割益半分手放し

P48

「二割利食い、十割益半分手放し」という法で押し通した。

 

この方法の意味は次の通りです。

  • 株で買値の二割の利益が出た段階で、全額売却し、銀行定期に預け直す。本書が書かれた当時であれば、二割分多く預金すれば、銀行定期の方が株式の利回りよりも良かったため、有効であったようですね。
  • 株価が購入金額の2倍になった場合、半分売却し、投資元本分は最低限確保しておく。残りの半分は、タダで購入したも同然なので、いくら値下がりしても、損にはならない。

株式で負けるリスクを徹底的に下げるには、感情を排し、事前に決めたルール通りに動くことが大事ということですね。

 

好景気には貯金、不景気には投資

P100

「好景気、楽観時代は思い切った勤倹貯蓄」(すなわち金を重しとする)、「不景気、悲観時代には思い切った投資」(すなわち物を重しとする)という鉄則を樹てて直進することを人にもすすめている。

 

好景気不景気は相対的なものなので、よほど好景気か不景気かどちらかに振り切れていれば、分かりますが、中途半端な状態だと、今が好景気なのか不景気なのかわからない気がします。

が、投資で成功したければ、好景気不景気を見極めるために、ニュースをちゃんとみて、社会情勢を知る必要があるということですね。

  

ポイント③ 仕事が楽しくて仕方がない状態にする方法

副業や配当金等、投資元本を増やす方法は色々とありますが、本業で安定的に収入を得るのが、元本を増やす上での必須事項であり、重要です。本業を頑張る上で、モチベーションが上がる文章を紹介します。

P185−186

総理大臣だった桂太郎大将曰く、「自分は陸軍に身を投じて、常に次から次へと勉強の先回りをやってきた。

〜中佐になれば大佐の、大佐になれば少将のと、次々に一段階ずつ上のことがスッカリ身についたのだから、勤務もすこぶる楽であったし、成績も意外に上がった。したがって、だれよりも最右翼で昇進することができたのである。」

P186

すべての人が、おのおのその職業、その仕事に、全身全力を打ち込んでかかり、日々のつとめが面白くてたまらぬというところまでくれば、それが立派な職業の道楽化である。

P187

職業を道楽化する方法はただ一つ、勉強に存する。努力また努力のほかはない。

〜一意専心努力するにおいては、早晩必ずその仕事に面白味が生まれてくるものである。

P190

「天才マイナス努力」には、「凡才プラス努力」のほうが必ず勝てる。

P190

凡人者の天才者に対する必勝

-とまではいかなくても、少なくとも不敗の-

職業戦術がある。それは「仕事に追われないで、仕事を追う」ことである。 

P193

西洋の人生訓にも、「汝の上位は常に空席である」というのがある。本当に勉強し、本当に実力を養うためには、その進むべき門戸はいつも開かれている。努力の前に閉ざされた扉は一つもない。表門がしまっていても裏門があり、裏門がしまっていても塀を乗り越えるという手もある。

 

これらの文章から以下のことを学びました。

  • 受け身になってはならない。先手必勝で攻め続けることで勝ちが近づく。
  • 努力し続ければ、必ず仕事は面白くなってくる。
  • 努力は無駄にはならない。

ストイックですが、モチベーションが上がりますね。

 

まとめ

P38

経済的な自立が強固になるにつれて、勤務のほうにもますます励みがつき、学問と教育の職業を道楽化して、いよいよ面白く、人一倍に働いたものである。

 

 経済的に自立できれば、会社に依存しなくてよくなり、ストレスない生活を送れるようになりますよね。

この境地に達すれば、会社で働いてもいいし、他のことをしてもいいし、選択の自由がうまれます。

こんな生活憧れますね。

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

私の財産告白 (実業之日本社文庫)