継続力

IT系サラリーマンが、書籍や講座から学んだこと、効果があった勉強方法を紹介します。

日経コンピュータ 2020年10月15日号 〜特集 富士通、背水の改革〜

表紙は、「特集 富士通、背水の改革」です。

富士通が利益率10%を達成するための取り組みが紹介されていました。
また、東証の終日取引停止の原因と今後取り組むべきことが紹介されていました。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① DX企業になる鍵は強い「個」の存在

富士通の時田社長の「DX事業を柱とするために、自信を筆頭に経営幹部から社員1人ひとりに至るまで、個人としての強さを磨く重要性を訴える」という文章が印象的でした。

日本企業ではチームワークが大事と言われがちですが、大企業の富士通がこのように言っているのは意外です。
古い日本企業体質を脱却できるか注目です。
また、社員1人ひとりが、社長の戦略を意識して、個としての力を高める努力が求められています。
大企業の富士通に追随し、このような個の力を重視する流れは広まっていくことでしょう。

 

印象に残ったテーマ② DX事業子会社と本社間でDX人材を循環

富士通からの出向者が2年間、DX事業子会社「Ridgeline」でDXスキルを磨き、そのスキルを富士通グループに戻った後に活かす。

このような好循環を富士通が作り上げようとしているようです。

2年間でどれだけのスキルアップができるのか気になりますが、この循環により、富士通にDX人材が増えることで、徐々にDX案件を進める風土が根付いてくるのでしょう。
他社にとってのロールモデルになる取り組みでしょうから、是非とも成功して欲しいものです。

 

印象に残ったテーマ③ 事業継続のためには関連システムのサービス品質向上が欠かせない

記憶に新しい「東証の終日取引停止」の原因が紹介されていました。
NASファームウェアの切り替え用設定値に誤りがあったことが原因だったようですが、設定値の些細な誤りが、今回のような大規模な影響をもたらしてしまうことは誰も予想できなかったのではないでしょうか。
障害時の挙動も含めて、設計、テストを十分に行う重要性を感じました。

また、東証が終日取引停止という判断に至ったのは、一部の障害時対策が不十分な証券会社に配慮したためではないかという内容が印象的でした。
様々な会社が連動するような大規模システムでは、関係機関含めてサービス品質を上げていかないと、事業継続は難しいことを学ぶことができました。
 

まとめ

日経コンピュータにしては珍しく1社(富士通)に絞った特集が組まれていました。
それだけ、日本のIT業界にとって富士通が重要な存在なのでしょうね。 
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 11月号  〜ワーク・フロム・ホームの生産性〜

表紙は、「特集 ワーク・フロム・ホームの生産性」です。

アフターコロナの世界でスタンダードになりつつある、テレワーク(ワークフロムホーム)の課題と、対策について書かれていました。
会社ごとにテレワーク導入の進み具合も違うでしょうから、世の中の経営者の方々が気にしているテーマなのでしょう。

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 偶然の出会いや交流を確保するためのコミュニケーション努力が重要 

最近では世間一般のテレワークの習熟度が上がってきたこともあり、コロナ以前と同等の生産性が得られているという意見が増えているようです。
しかし、テレワークにより、大事な要素が失われつつあるという問題が提起されていました。
何かというと、コロナ以前の働き方では、職場付近での人との出会いや、同僚との何気ない会話の中から、思い掛けない良いアイデアやきっかけを得られる可能性がありましたが、テレワークによりそういったチャンスが失われてしまっているということです。

確かに、テレワーク中に、同僚とちょっとした雑談をするのは難しいですよね。
こういった機会が失われないようにするために、リーダー層が率先してコミュニケーションの時間を確保することが重要と述べられていました。
具体的な方法は会社の実情に合わせて考える必要がありますが、どの会社も課題と感じていることでしょうから、近いうちにベストプラクティスが提示されるのではないかと思います。

 

印象に残ったテーマ② リーダーとの1対1ミーディングが有効

前述のベストプラクティスの一例がマイクロソフトのデータを元に分析されていました。
リーダーとの1体1ミーディングの時間が長い社員ほど、テレワーク前後での労働時間の増加量が少ないという結果が得られたようです。

これは、非常に有用なデータだと思います。
1対1ミーディングにより、部下はモチベーションを保つことができます。
また、リーダーが部下のことをよく知り、部下の目標達成のためにリーダー自身がサポートしないといけないという意識を高めるために有効なのでしょう。

是非とも1対1ミーディングの時間を確保するように意識したいものです。

 

印象に残ったテーマ③ 仕事のやらされ感をぬぐうには利他の精神を持つことが大事

昔から仕事へのモチベーションが大事なのは変わりませんが、今の世の中ほどモチベーションを保つのが難しい時代はないのでしょうか。
日立はこういったモチベーション維持に対する課題への対応として、「Make a Differnce!」というアイデアコンテンスを2015年から始めたようです。
最近では、コロナウイルス対策のアイデアを募ったところ、たった2週間で1430件ものアイデアが集まったというのだから驚きです。
社会貢献を意識するアイデアを考えることで、仕事のやらされ感をなくすことができるのでしょう。

他の会社も、優秀な社員のアイデアを眠らせたままにしないためにも、こういったアイデアコンテストをどんどん導入していって欲しいものです。

 

まとめ

テレワーク(ワークフロムホーム)は、これからの世の中のスタンダードになるのでしょう。
こういったパラダイムシフトをしっかりと認識して、いち早く順応できるようにするためには、社会の動向に目を光らせておく必要があります。
他にも非常にためになることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日経コンピュータ 2020年10月1日号 〜ロボット共生社会 リアル空間のDXが始まる〜

表紙は、「ロボット共生社会 リアル空間のDXが始まる」です。

ドコモ口座やゆうちょ銀行の不正出金の記事が紹介されていました。
また、近未来を感じられるような、ロボットを活用したDX事例が多く紹介されていました。

 

数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① キャッシュレス決済のセキュリティ水準

ドコモ口座やゆうちょ銀行の不正出金問題に関する記事が紹介されていました。
いずれのケースにおいても、キャッシュレス決済の提供者と連携銀行間のセキュリティに明確な基準が無いことが原因の一つだったのでしょう。

記事によると、今回の問題を受けて、セキュリティに関する分科会も設けられたようです。
一般消費者が安心してサービスを利用できるように早急なセキュリティ基準の策定が望まれます。
一方、システム開発会社にとっては、セキュリティ 基準が決まった際には早急な対策が求められる点を意識しておく必要がありますね。

 

印象に残ったテーマ② ロボットを活用した働き方改革

居酒屋チェーンのロボット配膳や、コンビニのロボットによる商品陳列等、ロボットを活用した様々なDX事例が紹介されていました。
各事例において、それまで多くの時間が取られていた業務をロボットに任せることで、人間の働きやすさの改善が期待されています。
いずれのケースもまだまだ利用シーンは限定的ですが、今後の更なる技術進歩で、どれだけ便利な世の中になっていくか楽しみです。 

 

印象に残ったテーマ③ 大災害にAIで備える損保のDX

首都直下型地震等の大規模災害発生に備えて、保険金支払いを効率的に早く行うための、損保のDX施策が紹介されていました。

保険金の支払いまでには多くの時間と手間がかかるイメージがないでしょうか?

本書によると、保険金支払いまでの過程において、ドローンや人工衛星の画像を基にAIで被害状況を予測、顧客とのコミュニケーションはSNSを利用、損害査定にはAIを利用といった、人の負荷を極力軽くしたサービスを検討しているようです。

保険業界のような複雑な業務を行っている業態において、このようなサービスが実現できれば、他の業態へのAI、SNSの活用が一気に広がりそうです。 

まとめ

ロボットを活用したDX事例をみて、ロボットが当たり前に世の中に浸透するような時代が近づいてきているなと感じました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

【書評】岡島悦子「40歳が社長になる日」 〜社長になるためにすべきことを紹介〜

40歳の社長にどのような印象を持つでしょうか。
ベンチャー企業なら、このぐらいの年齢の社長はいくらでもいますよね。
ただ、大企業だとどうでしょうか?
若すぎると思うのでは無いでしょうか?

ただ、これからの変化の激しい社会では、大企業でも40歳の社長が普通になってくるという本書の仮説です。
そして、40歳で社長になるために、40歳までに為すべきことを本書で紹介しています。
社長になりたいと思っている人に限らず、将来の自分のポジションに少しでも不安を感じている人におすすめの本です。
今すべきことが見えてきます。

 

本の紹介

40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)

40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)

 

著者「岡島悦子」氏は、三菱商事、ハーバードMBAマッキンゼーグロービス経営陣を経て、2007年プロノバ(プロの場)を設立した方です。
経営チーム強化コンサルタント、ヘッドハンター、リーダー育成のプロとして知られ、数々の大企業で社外取締役を担当されている凄い方です。
本書では、そんな育成のプロが、社長になるためにすべきことを紹介しています。

 

印象的なポイント① 変化に対応するには場数を踏むしか無い

私は岡倉天心が残した「変化こそ唯一の永遠なり」という言葉がとても好きです。
とりわけ大きな会社に入っている人たちの中には、不安症候群で、変化がそこはかとなく不安、という人も多いでしょう。自分はいつか陳腐化するのではないか、だから自分の知らないことを知らなければ、という恐怖感、不安感におそわれて、もっとラクな道があるなら、正解の方法を教えてほしい、と思うかもしれません。
しかし、それはないのです。
唯一あるのは、経験すること、場数を踏むことです。それを踏むことで、変化は怖いものではなくなります。実際、同じ30歳でも場数の踏み方で成長にすでに大きな差が出てきています。そういう現実があることを、ぜひ知っておいてほしいと思います。
本気で40歳で社長になることを意識して、自ら機会を開発し、修羅場経験を積んでいく、そんな若手社員が増えれば、日本の大企業でも必ず40歳社長が生まれるはずなのです。

例えば、40歳、50歳になった時に、突如新しい部署に異動や、新しいことをしないといけない等、将来の大きな変化に対する不安はないでしょうか。


私は、このような将来の変化に対する不安感を無くす方法は無いかとよく考えていましたが、本書でその答えに出会うことができました。

将来の変化に対する恐れを無くすためには、とにかく場数を踏むしか無いのですね。
今が何歳であったとしても、10年後、20年後の変化に対し、怯えずに済むように、多少のリスクを犯してでも、場数を踏める経験にチャレンジしていきたいと思いました。
仮に失敗しても、10年後、20年後に何もできない自分のままで、ビクビクしているよりは、マシなはずです。
「まずやってみる」という意識を持ち、積極的にバッターボックスに立ち続ける姿勢を持ちたいと思いました。 

印象的なポイント② 自分の強みを実践で裏付ける

自分の強みを明確に認識し、自分にタグをしっかりつけます。このタグはなぜ強みになり得るのか、それを立証できるエピソードが「コンテンツ」です。
そのコンテンツをベースに仲間を広げ、タグについての情報を流通させる。流通したタグによって、活躍の機会を与えてくれる意思決定者の脳内検索エンジンに名前が「想起」され、抜擢される。その機会に挑戦した結果として成長し、新たな「タグ」が獲得でき、上位人脈レイヤーに浮上してくことができる、という機会開発のサイクルです。
実際、タグをつけることは、機会開発につながっていきます。例えば、社内で何かのプロジェクトがスタートすることになったとき、どんな人が抜擢されることになるか。それは、そのプロジェクトにおいて、強みを発揮してくれそうだ、と思える人でしょう。すなわち、強みがはっきりしている人なのです。

「自分の強みを見つけよう」というテーマはよく目にしますが、本書の「強みを立証できるエピソード」、「機会に挑戦した結果として、新たなタグを獲得」というフレーズが印象に残りました。


このフレーズから、自分の強みには、実際の行動が伴っていなければならないと気づかされました。
勉強だけして、「これができる」、「これが自分の強みだ」と思ってしまうことがよくありますが、実績を得るために、実践する機会にチャレンジする必要があるということですね。


これから強みを見つけていくにあたり、勉強計画と実践計画をセットで立てる重要性に気づくことができました。

 

印象的なポイント③ 心のスイッチを押す共感力を高める

最近、フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグハーバード大学の卒業式で行ったスピーチが話題となりました。「すべての人たちが、人生に意義を感じられる目的感を持てる世界をつくろう」というテーマです。
理想主義的すぎる、との批判もあるようですが、「より良い社会をつくる」のは他ならぬ「自分たちの役割」という部分が、ミレニアル世代の大きな「共感」を呼んでいるようです。
物語力というと単純ですが、意義という概念だけでなく、概念の背景にある「手触り感のある物語」「自分も追体験できるような物語」というものが、人々の「心のスイッチ」を入れているのではないか、と私は考えています。
「心のスイッチ」を入れる、という点で、多くのリーダーに求められているのは、プロファイリング力と想像力でしょう。顧客、従業員、その他すべてのステイクホルダーのプロファイリングを行い、その対象者のモチベーションの源泉が何かを想像する力です。

「心のスイッチ」という言葉が印象的です。
メンバーにもリーダーの目標に共感してもらえるように、適切な言葉を選び、心のスイッチを入れる必要があるのですね。
メンバーの心のスイッチを入れるために、日頃からメンバーのモチベーションの源泉を想像し、コミュニケーションを取ることが重要であると気づかされました。 

 

まとめ

本書を読むと、積極的にチャンスを掴みにいきたくなるのでは無いでしょうか。
とにかくモチベーションが上がる本でした。
他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)

40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)

 

日経コンピュータ 2020年9月17日号 〜これが日本のDX〜

表紙は、「これが日本のDX 「DX銘柄2020」受賞8社が突き進む変革の実像」です。

日本の優れたITシステム事例が多く紹介されています。
本書を読むことで、各企業の目指すべき姿が見えてくるのではないでしょうか。
数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 経営者のITへの理解が欠かせない

「DX銘柄2020」や日経コンピュータ主催の「IT Japan Award」の結果が紹介されていました。
建設業や流通業等でのAI活用や、みずほ銀行の勘定系刷新等、華々しい事例が紹介されています。

これらの事例で共通していることは、いずれの例でも、経営者がITに対して一定の理解を持っていることだと思います。
これだけ革新的なことや、大規模なシステム開発を行うためには関係者との意思統一が欠かせません。
その際、経営者トップ層主導でプロジェクトを引っ張っていかないと、上手くいかないのでしょう。
経営者を目指すのであれば、IT知識も必須であることを肝に銘じる必要がありますね。

 

印象に残ったテーマ② 天才エンジニアが大企業を選んだ理由

NTT東日本の天才エンジニア「登大遊」氏が大企業を新天地に選んだ理由が紹介されていました。
ソースコードを公開し、他社等のエンジニアにも協力を仰いで改善していくという米国のIT企業で一般的な開発手法を日本に広げるために、まずは、大企業の開発手法を変えていこうと考えているようです。
スケールが大きく、本当に素晴らしい志だと思います。
登氏の今後の活躍から目が離せませんね。

 

印象に残ったテーマ③ DX推進には大胆な人事異動も必要

トラスコ中山のDX例が紹介されていました。
同社がDXを推進できた要因の1つに、大胆な人事異動があったようです。
DXと人事異動は、ぱっとは結びつきませんよね。

どういうことかというと、同社は5年に一度の周期で人事異動を行うようです。
これにより社員一人一人が会社の業務全体を把握でき、改善点が出やすい風土が生まれています。
また、異動による社員同士のつながりが強くなり、部門横断でDXを推進しやすい環境ができているようです。
是非ともこの事例を真似して、定期的に人事異動する仕組みを作りたいものです。

 

まとめ

DX銘柄2020や日経コンピュータ主催の「IT Japan Award」等、幅広い優れたシステムを学ぶことができました。
他にも、非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

【書評】田村賢司「日本電産 永守重信、世界一への方程式」 〜永守イズムを紹介〜

日本を代表する名経営者「永守重信」氏の仕事に対する厳しい姿勢を余すことなく紹介しています。
「ここまでできるかな。。。」と思うところも多々ありましたが、読むと間違いなくモチベーションが上がります。

 

本の紹介 

日本電産 永守重信、世界一への方程式

日本電産 永守重信、世界一への方程式

  • 作者:田村 賢司
  • 発売日: 2013/10/24
  • メディア: 単行本
 

本書では、世界一のモーターメーカー日本電産の経営者「永守重信」氏の働き振りや、社員育成への取り組み方等を紹介しています。
とにかくモチベーションが上がる内容が盛り沢山ですので、是非読んでみてください。
 

印象的なポイント① 凄まじいハードワーク

 毎週土曜日、世界中にあるグループ約230社から集まる約300の週報を精読する。さらに、各地の中堅クラス以上の幹部から寄せられるメール1000通をさばかなくてはならい。「読むだけで土曜日は朝から夕方までかかる」と永守が言うほど。もちろん、読みっぱなしはあり得ない。日曜日には朝から即座に返事をし始める。
「世界のいろんな市場の小さな動きまで全部分かる。あらゆることに目を光らせとる」

今は生活スタイルが変わっているかと思いますが、凄まじいハードワークですよね。
毎週これだけの情報量を捌いているから、世界の市場の小さな動きまで分かるのですね。

これだけ突き抜けて仕事をやり切れるスタンスに感銘を受けました。
自分が専門としたい分野については、永守氏の真似をして、徹底的に情報収集したいと思います。

 

印象的なポイント② 死力は尽くしたのか

「限界と思った時がネゴのスタート」
「死力を尽くしたのか」
 わずか1行に永守の顔が浮かび、その脇に「前回購入単価対今回見積単価」や「初回見積単価対今回見積単価」の比率が載っているとなれば、もう一工夫するほかなくなる。気力と集中力に知恵と学習が加わる日本電産の両輪は、こうした活動の中から生まれている。

「死力を尽くしたのか」
昨今の働き方改革で、聞くことがなくなりそうな言葉ですが、非常に背中を押される言葉です。
この言葉に日々触れている日本電産の社員がどんな仕事をしているか気になるところです。
仕事をマンネリで流してしまいそうな時に、この言葉を思い出したいものです。 

 

印象的なポイント③ 天才の定義

「天才」とは、持って生まれた「頭脳の良さ」を言うのではない。一途に自分の思いを追い求め、それを完成させる意欲と意志の強さを持った人間こそが、「天才」なのである。つまり、誰もが「天才」になれる可能性を持っている。

永守氏の「努力」を重視する姿勢がよく現れた言葉です。
「能力」よりも「意志の強さ」が大事であることを肝に銘じる必要がありますね。
他の人との能力差に悩んだ時に思い出したい言葉です。

 

まとめ

永守氏関連の本はどの本も、もの凄くモチベーションが上がります。

他にもためになることがいっぱい書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

日本電産 永守重信、世界一への方程式

日本電産 永守重信、世界一への方程式

  • 作者:田村 賢司
  • 発売日: 2013/10/24
  • メディア: 単行本
 

【書評】ハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 10月号  〜パーパス・ブランディング〜

表紙は、「特集 パーパス・ブランディング」です。

アフターコロナの世界ではこれまで以上に企業のパーパスが重要になってくるというのが今回のテーマです。
スターバックスオムロン等、優れたブランド価値を築いている企業が如何にしてパーパスを追求しているかを紹介しています。
数ある記事の中から、私が印象に残ったテーマを紹介します。

 

 

印象に残ったテーマ① 今まで以上に企業の存在意義が問われる時代である

いつ収まるのかもわからない新型コロナの影響により、企業経営が揺らいでいる。コロナ前までは「モノからコトへ」と盛んに言われ、単なる物販の販売から、リアルの体験や経験を売る重要性が叫ばれた。
 だが、いまとなってはコト消費を促すことも難しい。「密」を避けようと、消費者は外出を控え、企業側も店舗集客やイベント開催を積極的に行えない。顧客との接点を次々と失っている企業も少なくないだろう。
 このような中、私たちが突き付けられているのは、企業の存在意義ではないだろうか。

確かにコロナの前後で、欲しいと思うものが大きく変わった気がしますね。
コロナ前は単なる物の購入よりも、付加価値として体験を提供してくれるものにお金を出す傾向があったように思います。
顧客のニーズが変わる中でも選ばれ続ける会社であり続ける為に、企業の存在価値が重要ということですね。

 

印象に残ったテーマ② スターバックスはミッションが浸透している

人々の心を豊かで活力あるものにするために-一人のお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから

スターバックスのミッションが紹介されていました。
素晴らしいミッションだと思いますが、スターバックスの素晴らしいところはそれだけでありません。
とある店舗に訪れたお客さんが店員の一言に活力を与えられたストーリーが紹介されていました。
経営者でもない、従業員一人ひとりにこのミッションが根付いているところがすごいですよね。
スターバックスのどの店舗に行っても気持ちよく時間を過ごせるのは、ミッション教育が従業員に行き届いているからなのでしょうね。

 

印象に残ったテーマ③ オムロン創業者の思い

立石一真は「最もよくひとを幸福にするひとが最もよく幸福になる」と言っていましたし、3代目社長の立石義雄は「人の幸せを我が喜びとする」が心情でした。

オムロン創業者立石一真氏の思いが紹介されていました。
会社が社会のために存在しているという前提に立った、素晴らしい心情だと思います。
このような思いを持った素晴らしい経営者が会社を率いたからこそ、オムロンは長い間存続し続けられているのでしょう。
社会に貢献することを意識して仕事をする重要性を感じました。

 

まとめ

自社のパーパスを意識して仕事がしたくなる記事でした。
非常に勉強になることが書いてあるので、ぜひ読んでみてください。